アフリカのオレンジ、グーグルと組んでSMS普及を急ぐ
2011.08.05
Updated by WirelessWire News編集部 on August 5, 2011, 19:00 pm JST
2011.08.05
Updated by WirelessWire News編集部 on August 5, 2011, 19:00 pm JST
フランステレコムのモバイル部門、オレンジ(Orange)はアフリカ大陸各国でサービスを提供しており、同大陸での利用者は約6000万に上るが、米グーグル(Google)と提携して、SMS(ショートメッセージサービス)の利用を主にローエンドのデバイスに対して促していく。
現在、セネガル、ウガンダ、ケニヤで提供しているグーグルの「Gmail SMSチャット」をカメルーン、コートジボワール、ギニア、ニジェールなどに拡げ、エジプトではトライアルを実施する。利用者には最初にショートメッセージ50通分のクレジット(quota)が分配され、1通送ると1クレジット減るが、返信を受け取ると5通分加算され、54通分になる仕掛け。
オレンジはアフリカで「デジタルコーチ(Digital Coach)」戦略を推進していて、利用者に対するモバイルの用途の啓蒙に力を入れている。イギリスの調査会社Informa Telecoms & Mobileによれば2011年6月時点でアフリカ全土には約5億7760万のモバイル加入者がおり、中東は約2億2600万だという。市場浸透率はそれぞれ54.7%と93.5%で、アフリカについてはまだ大きな成長が望める。
オレンジがGmail SMSチャットの提供を2010年7月に開始しているセネガルでは、開始ら半年で70万ユーザを獲得したというが、その期間に送られたメッセージ数は400万通。利用頻度はまだまだのようだ。グーグルはGmail SMSチャットをアフリカと中東の29キャリアを介して提供中であり、オレンジとの契約は排他的なものではないとのこと。
グーグルとオレンジ以外にも、2009年設立のForgetMeNot Africa社はメールやチャットを各国のキャリアを通じて提供している。規模の点ではグーグルとオレンジに及ぶべくもないが、ケニヤ、コンゴ、ジンバブエ、ナイジェリア、レソトなどのオペレータにサービスを提供しており、地域は拡大の方向。SMSが使える携帯電話機であれば、新たなアプリケーションをダウンロードしたり、アップグレードすることなく、そのままメールやオンラインチャットが使えるということがForgetMeNot Africaの各国オペレータに対する訴求ポイントとのこと。
【参照情報】
・Orange, Google deliver SMS services to Africa
・Google, Orange spread SMS services across Africa
・Orange and Google underline the importance of SMS as a bearer
・Google and Wananchi heat up Kenya data war
・グーグルのアフリカ向け無料ショートメッセージが好評
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