タイ石油公社(PTT)と大手通信事業者TOT(旧タイ通信公社)が提携し、PTTの国内のガソリンスタンド1,000店に無料のWi-Fiアクセスポイントを今年末までに設置する計画が発表された。500店については3ヶ月以内に提供される。
1店当たりアクセスポイントは1基または2基設置され、平均スピードは2Mbps程度。1基当たり16ユーザが同時接続できる。TOTの投資総額は1,000万バーツ(1バーツ=2.52円換算で約2,520万円)で、ガソリンスタンドから毎月1,000バーツ(約2,520円)を徴収することで回収するという。ユーザは無料で利用できるが事前にユーザ名とパスワードを登録する必要があり、1日トータルで2時間以内、1セッションは連続で30分以内の利用に制限される。
タイだけでなく多くの国には、ガソリンスタンドで携帯電話を使うと静電気で引火して爆発の危険があるという「都市伝説」がある。2000年ごろから広まった噂で、そもそもは携帯電話メーカーが操作マニュアルに過剰な注意書きをしたためとも言われている。国によってはガソリンスタンドの給油機に給油中は携帯を使わないよう呼びかけるステッカーを貼っているところもあり、タイもその1つ。
そもそも携帯電話やアクセサリーではなく、人体に溜まった静電気が火花を発して引火する恐れがあるということらしいのだが、携帯電話はダメで、スマートフォンやタブレット、PCなどを利用すると思われるWi-Fiは無料スポットというのはどういうことなのかと疑問視する向きもあるようだ。ガソリンスタンドで30分、インターネット接続をするという姿も想像しにくいが、このプロジェクトは公共の無料インターネット接続を推進する政府の方針に従ったものだとPTTの当事者は語っている。
【参照情報】
・TOT to offer free WiFi in petrol stations
・PTT & TOT launches free Wifi in 200 gas stations
・Cell Phone Gas Station Myth
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