グーグル、ソーシャルストリーミング端末「Nexus Q」発表 - 「Google Play」と連動、299ドルで
2012.06.28
Updated by WirelessWire News編集部 on June 28, 2012, 09:26 am JST
2012.06.28
Updated by WirelessWire News編集部 on June 28, 2012, 09:26 am JST
グーグル(Google)は米国時間27日、サンフランシスコで始まった開発者向けカンファレンス「Google I/O」の基調講演で、自社開発の新しいハードウェア「Nexus Q」を発表した。
同社が「ソーシャルストリーミング・メディアプレイヤー」と謳うこの端末は、同社のメディアプラットフォーム「Google Play」と連動し、クラウド上にある音楽や動画を無線接続でストリーミング配信するためのもの。操作はAndroid OSを搭載するスマートフォンやタブレットで行い、複数のユーザーが曲を1つの「キュー」に追加して流すことも可能。また、Nexus QはYoutubeの動画をストリーミングすることもでき、今後はネットフリックス(Netflix)やフールー(Hulu)などのストリーミング動画サービスとサードパーティのアプリで連携する可能性も挙がっている。なお同製品の価格は299ドルで、すでに米国では予約を開始。7月中に出荷が始まる予定という。
Nexus Qの発表で、グーグルはリビングルーム向けの端末市場に本格参入することになる。同市場では「Airplay」技術を核に音楽や写真、動画のワイアレスストリーミングを提供するアップル(Apple)の「Apple TV」、それにゲームのほか動画や音楽など総合的なエンターテイメントを提供し、すでに累計で約6700万台を出荷しているマイクロソフト(Microsoft)「X box」などが足場を固めつつあり、さらにアマゾン(Amazon)も専用端末こそ持たないものの「Amazon Cloud Player」やMP3ストア、「Amazonプライム」に「Kindle Fire」タブレットなどを組み合わせ、特定のOSプラットフォームに依存しない形でサービスを提供している。
グーグルでは2010年秋に「Google TV」を投入し、家庭内への進出の足がかりをつかもうとしていたが、同製品はいまのところ不発に終わっている。
グーグルが新たにNexus Qを投入することで、アップル、アマゾン、マイクロソフトとの、スマートフォン/タブレット-パソコン-テレビならびにそれらをつなぐクラウドをあわせたプラットフォーム同士の戦いがさらに激化することが予想される。
【参照情報】
・With Sights Dead Set on the Living Room, Google Debuts A Streaming Media Device - ATD
・Here's what Google's Nexus Q home device is all about - GigaOM
・Nexus Q can't be used standalone, powered exclusively by Android devices on the same network - The Verge
・グーグル、「Google TV」アップデート版をリリース - 新UIなどで仕切り直し
・グーグル、Google TVを今年秋に米国で提供開始へ - 2011年には全世界でも
・マイクロソフト、「Windows Phone 8」を発表 - 複数の端末メーカーや通信キャリアがサポート表明
・マイクロソフト、「Surface」タブレット2機種を発表 - 10.6インチ、次期Windows OS搭載
・【動画】マイクロソフト「Xbox」+「SmartGlass」- 「リビング+モバイル」の総力戦を予感
おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)
登録はこちら