別に中毒症状ということではなくてもスマートフォンがないとかなり困る!という人は多いだろう。せっかく持ち歩いているスマートフォンも、バッテリーが切れれば電源につながない限り使えない。コンセントがない場所で個人が電力を得るには、ガソリンエンジンを使ってコイルを回転させる発電機や小型の太陽光発電機がこれまでの答えだった。
・プリペイド方式の太陽光発電機(Eight19社のIndigo)
・Waka Waka Power(Off-Grid Solutions社)
2012年、2人の大学院生が別のアプローチで電力網が届かない場所での電源問題に取り組み始めた。1年半かけて作ったFlameStowerは火を使って発電するポータブル充電装置だ。半導体素子の板の一方の面をコンロなどの火で熱し、もう一方の面を水で冷やすことで両面の生じる温度差で発電する。この原理の発電は効率が悪く、発電装置として商品化されているものは少ないようだ。FlameStowerも出力は2W程度で、1分の発電で2分から4分程度の通話時間分の電力をUSB経由で携帯電話機に供給できるという。
デバイスの重さは約198グラムと軽量。折り畳み時の大きさが19.1×5.7×15.2センチ。10月の時点でクラウドファンディングのKickstarterで資金調達中のため未発売だが、価格は80ドルが予定されている。主な用途として想定されているのはキャンプやトレッキングなどのアウトドアだが、災害時にも役に立つだろう。特に夜は太陽光発電が使えないし、明かりや暖を取るために、あるいは調理のためにたき火を燃やすことがあるはずだから、同時に電力も得られるならば、避難所などで活躍する場面もありそうだ。
【参照情報】
・FlameStowerのウェブサイト
・Kickstarterのページ
・New Gadget Lets You Charge Your Smartphone On Fire
・This Smartphone Charger Doesn't Need an Outlet ? Just Fire
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