ここまで5回にわたり、おもに業界という視点から米国市場を見てきた。今回は、米国事情シリーズの最後として、おもに「ユーザー動向」と「SMS」を中心に、米国のモバイル業界団体CTIAの統計などをもとに、米国市場の総括をしてみよう。
2010.06.17
米国では、固定もモバイルも、非常に数多くのキャリアが存在することを北米編第一回で紹介した。これほど携帯キャリアが細分化しているケースは世界でも珍しい。携帯電話が登場した当初は、現在よりもさらにキャリアの数が多かった。キャリアが細分化された状況が、米国特有の携帯電話ネットワークの構成や、周波数オークションの導入につながっている。
2010.06.10
北米のスマートフォンは誕生当初からパソコンとネットに強い関連性を持って発展してきた。「Web2.0」や「クラウド」の潮流と3Gにおける通信方式の共通化による「世界端末」が可能になったことで、市場は世界へと拡大し、新旧のプレイヤーが入り乱れて激しい競争を繰り広げている。
2010.06.03
ここ数年、米国の携帯端末に関する話題の中心といえばスマートフォンであるといえるだろう。技術革新と新たなプレイヤーの登場により、今まさに市場は急拡大すると同時に、大きな変化が起こりつつある。今回と次回の2週にわたり、米国スマートフォンの現状と、米国市場における位置づけについて見ていこう。
2010.05.27
米国での端末販売の仕組みは日本とほぼ同様であり、キャリアの端末メーカーに対する支配力はある意味日本のキャリアよりも強いといえる。その中でも比較的ユニークな端末戦略を取るキャリアとして、スプリントとTモバイルの戦略を紹介しよう。
2010.05.13
現在の米国携帯市場は、市場の大半を占める大手4社とその他の零細キャリアから成る。元々は地域別をベースに多数のキャリアが存在したが、買収統合を繰り返して今の形となっている。大手4社の中でもそれぞれ3割のシェアを占めるAT&Tとベライゾン・ワイヤレスは、固定電話も持つ総合キャリアであるが、採用している無線通信の方式や端末戦略などは大きく異なっている。
2010.05.06
スマートフォンの台頭が携帯電話端末ベンダーのシェアに大きな変動をもたらしている。また、スマートフォンではハードウェアよりも上位の「OS」のレイヤーに価値が移りつつある。
2010.04.22
それまで国営・独占があたりまえだった通信市場に、先進国による競争と世界標準化で低価格化した端末が持ち込まれたことで、携帯電話は急速に普及した。通信手段を多くの人が持つことで、新興国では、経済活動のみならず女性の社会的地位や共同体の権力構造までが変わりつつある。
2010.04.15