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  • 2010年代、レーダー衛星事業にベンチャー企業が参入。絶え間なく地球を観測できるようになった人類は植物を空から見る

    2023.04.04

    1960年代から80年代にかけて、旧ソ連は、「US-A」という船舶を監視する軍事用レーダー衛星を、高度250キロメートルという非常に低い高度に打ち上げて運用した。この高度だと、普通は空気抵抗でじきに衛星が落ちてしまう。そこでソ連は、衛星から大きな空気抵抗を発生する太陽電池パドルを取り去ってしまい、代わりに、なんと衛星にウラン燃料を使う原子炉を搭載し、レーダーが必要とする大電力を賄った。

  • 仮面ライダーに見る、万博とナチスドイツ

    2023.03.30

    今回は、仮面ライダーに目を向けてみよう。大阪万博が登場するのは、第7話の「死神カメレオン 決斗!万博跡」(1971年5月15日放送)だが、このエピソードも第6話との前後編で構成されている。

  • ウルトラマンを大阪万博で紐解く

    2023.03.28

    特撮は日本が世界に誇る文化の一つと言ってよいが、その長い歴史を通じて生まれてきた多くのヒーローの双璧がウルトラマンと仮面ライダーであることは、大多数の読者が認めるところであろう。両者はともに誕生から50年以上の長寿コンテンツであり、日本のサブカルチャーシーンに絶大な影響を与える一方で、21世紀の現在も継続的に新作が作られ、新しいファンを生み出し続けている。

  • 花見の予定だけではない。桜前線からわかること

    2023.03.24

    仕事柄、横浜地方気象台に何度か訪れたことがある。横浜の山手地区、洋館や外国人墓地の立ち並ぶ観光エリアの中に横浜地方気象台は存在する。昭和初期のアール・デコ調の本館と安藤忠雄設計の新館は一見の価値がある。

  • 創造的発見の動機づけとなる「メタファー」

    2023.03.20

    「男は狼である」というのは、46年前のヒット曲にあるメタファーである。しかし、よく考えてみると「男」にも「狼」にも相互類似性は認められない。これがある種「悪口」として作用するのはなぜなのか。野生の狼は人間を襲ったりしないし、むしろ家畜化して犬になるくらいの適性と品格がある。

  • 「きわめて有益であるばかりか人間の統治にも必要欠くべからざるもの」だった中世ヨーロッパの商業

    2023.03.17

    19世紀末から第一次世界大戦にかけてのヨーロッパ、とくにイギリスが世界中に植民地をもち、世界を支配したことは言うまでもない。欧米の歴史学界においては、ヨーロッパの世界支配においては、軍事力の重要性が強調されることが多い。たしかに、それは間違いのない事実である。だがそれとともに、ヨーロッパは、自分たちの商業システムを世界中に採用させたために、世界が「ヨーロッパ化」したことも重要な事実である。

  • 脱ロシアで進む脱炭素。変わる世界のパワーバランス

    2023.03.15

    ロシア産の化石燃料からの脱却を目指す「リパワーEU」のために、EUがどのようにエネルギーの消費量を抑えるかというと、基本路線は省エネのようだ。ドキュメントに詳細が書かれているわけではないが、「エアコンの室温設定を1度下げる」といったような努力がなされるようである。他にも、高速道路に速度制限をかけるという議論も出ている。

  • 気象予報士の頭の中には何が入っているのか

    2023.03.13

    気象予報士試験は、毎年8月下旬と1月下旬に行われる国家試験だ。受験資格に制限はなく、ときには中学生が合格してニュースになったりもする。しかし、合格率は約5%と低く、難関資格として知られている。試験の科目は、「学科一般」「学科専門」「実技」の3科目あり、それらを1日で受験する。学科試験(学科一般と学科専門)はマークシート式で、実技試験は記述式だ。

  • 異なる時間を生きた私たち

    2023.03.10

    進化医学の視点から考えても、人類は誕生以来ほとんどの時間を狩猟採集によって生活してきた。人類史の視点から考えて見れば、農耕時代以降の時間の流れが身体に馴染んでいるとは考えにくく、おそらく本来の身体のリズムからは離れたところで生活しているはずだ。