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  • 宗教と医療の協働は時代の要請である

    2023.05.16

    EBMすなわち「根拠(エビデンス)に基づく医療」(英語ではEvidence-Based Medicine)という言葉を聞いたことがあるだろう。治療法A(例えば手術)と治療法B(例えば放射線療法)のどちらを選択するべきか、薬剤Cと薬剤Dのどちらを選択するべきか──こういった意思決定において、臨床研究をきちんと行って科学的に判断するべきだというものである。

  • 「バカ」に学ぶ、不幸を回避するソリューション

    2023.05.11

    中部アフリカ、カメルーンの熱帯雨林に、バカという自称の狩猟採集民が住んでいる。彼らは、コンゴ盆地各地に離散的に分布している「ピグミー」とよばれる10あまりの異なる民族のひとつである。

  • 人が社会的な生き物だなんておこがましい。アリが生きる世界はより高度に社会的である

    2023.05.09

    アリの社会には人間社会の未来を考えるためのヒントがたくさん詰まっている。まずは基本的なアリの社会をみてみよう。アリの社会のベースはメスによって構築されている。産卵に特化した女王アリは、長いものでは20年も生き、基本的には巣の中の構成員全てを生み出す。

  • 真の科学者へと駆り立てるのは神秘の感覚である

    2023.05.02

    「選択して集中する」という手法は常に正しいわけではない。それが有効に働く場合、つまり選択が賢明であり、しかもその選択したものに集中的にリソースを注ぎ込むことができた場合にのみそれは正しかったといえるのであって、それは結果が出てみないとわからない。

  • 生きている生物を分けていくことで、人は世界の解像度を上げている

    2023.04.25

    分類学とは、生物に名前をつけ、認識可能にすることで、人類が生物を利用することを可能としている生物学のいち分野である。例えば世界を騒がせたSARS-CoV-2、いわゆる新型コロナウイルスも、名前がつけられているからこそ、いち早く世界中で情報を共有することができ、感染拡大を防ぐ対策を打つことができた。

  • 研究の毛細血管を干上がらせる「選択と集中」への熱狂

    2023.04.20

    近年のコロナ禍の副作用として、大学教育における授業形態その他が大きく変化したのはいうまでもない。現在、数回に及ぶ流行の波のために、人が密集しやすい教育現場ではオンライン授業が導入されており、対面授業の制限が緩和された現在でも、特に必要がない限り、オンラインを続行すると宣言する教官も少なくないようだ。

  • サイエンスコミュニケーションがうまくいかないときに考えてみてほしいこと

    2023.04.13

    サイエンスコミュニケーションという分野がある。この場合のサイエンスは、広く科学技術、テクノロジーを含むことが多い。文字通りサイエンスを伝えることだが、専門家と非専門家の間のコミュニケーションであることが特徴である。これは実践活動でもあるし、それを対象とする研究分野でもある。