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CDMA版開発の噂がたえないiPhone - 今度は「1000万台発注」の匿名情報

2010.05.17

Updated by WirelessWire News編集部 on May 17, 2010, 11:06 am JST

10 million Verizon iPhones? - Fortune
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台湾のペガトロン・テクノロジー(Pegatron Technology)が、米アップル(Apple)からCDMA方式に対応するiPhoneの製造を受注し、受注規模は年間1000万台規模に上るらしいという話題が、先週後半から複数のニュースサイトやブログで採り上げられている。

ペガトロンは台湾ASUSTeK Computerから分離された同社の元製造部門で、ODMとして委託企業ブランドの製品の設計・製造を行っているが、目下のところ、この噂を肯定も否定もしていないようだ。

噂によれば、アップルからのオーダーはCDMAモデム搭載版iPhoneで、当然ながら米ベライゾン・ワイアレス(Verizon Wireless)向けではないかという推測を招いている。ちなみに中国の中国電信(China Telecom)も、3GはCDMA2000 1xEV-DO方式であり、こちらがターゲットである可能性、あるいはCDMAを採用する複数の国の携帯通信事業者がターゲットである可能性もある。

CDMA版iPhoneの噂は以前から浮上しており、たとえば今年3月末にはWall Street Journal(WSJ)が「アップルとAT&Tとの独占契約の終焉」の可能性を報じていた。日本でもiPadについて「SIMフリーと聞いている」という(GSM方式の)NTTドコモの山田社長の記者会見での発言が大きく報じられるなど、アップルと通信キャリアとの間の排他的契約が話題を集めるが、米国でも事情は似ているのか、この噂に基づいて多くの記事が書かれている。

ただし、噂の正確性について疑いの目を向ける指摘もある。
今回の噂の発端となった台湾メディアのDigiTimesは、情報源を明示しておらず、またペガトロンの大量受注について生産開始予定を9月としているものの、1000万台に達するのがいつなのか不明確。いっぽう、他のサイトでは、2007年に交わされたアップルとAT&Tの排他的契約は2012年まで続くのではないかという指摘もあり、さらにそもそもアップルもペガトロンも公式には何の表明もしていない。なお、DigiTimesは今年2月にもペガトロンが次世代iPhoneの製造を受注したと伝えたことがある。

上記の可能性を報じたWSJの記事によれば、米国首位の通信キャリアであるベライゾンもスマートフォン市場ではシェアが23%と低迷。それに対してAT&Tが43%のシェアを握っているが、この原動力はiPhoneで、たとえば2009年10-12月期にAT&Tが獲得した新規顧客件数が270万件であったのに対し、新たに「アクティベート」したiPhoneの件数は310万件に上ったという。

また、米スマートフォン市場のOS別シェアで、RIMのBlackBerry、Android OS搭載端末に続いて第3位となっているiPhoneにも、AT&T回線の「つながり難さ」などから購入に二の足を踏むユーザーの存在などを背景に、さらなる普及を目指すためにはベライゾン・ユーザーへの提供が必要との声も上がっている。

こうしたことから、CDMA版iPhone登場の可能性は今後も繰り返し取りざたされ、アップルならびにiPhoneの人気に便乗したい考えるさまざまなメディアで採り上げられるものとと思われる。

【参照情報】
Pegatron receives orders for CDMA iPhone, say sources (DigiTimes)
10 million Verizon iPhones? (Fortune)
New iPhone Could End AT&T's U.S. Monopoly (Wall Street Journal)
ドコモ、iPad用SIMカード販売断念 (読売新聞)
米携帯端末市場でサムスンがシェア首位に - モトローラと並ぶ

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