Interop Tokyo 2011 に見る「節電」ソリューション
2011.06.10
Updated by Asako Itagaki on June 10, 2011, 02:06 am JST
2011.06.10
Updated by Asako Itagaki on June 10, 2011, 02:06 am JST
6月8日から10日まで幕張メッセで開催されているInterop Tokyo 2011 の会場では、「節電」「省電力」をうたったソリューションが目立つ。この夏、東京電力と東北電力の管内では15%の節電目標が掲げられていることから来場者の関心も高いということで、クラウドやVPNのソリューションの展示にも「節電」の文字が躍っていた。
▼NTTPCコミュニケーションズのリモートデスクトップソリューション展示コーナーのパネル。「BCP」と「節電」をアピールしている。
機器毎の消費電力をモニターするためのインテリジェントコンセントの展示も目立った。マクニカネットワークスが展示していたラリタン・ジャパンのDominion PXは、サーバーラックに設置することを前提に開発されており、単体でシリアルもしくはIPネットワーク越しに消費電力のモニタリングと電源のオン・オフをコントロールできる。
▼インテリジェントPDU Dominion PX。データセンターに預けたサーバーの消費電力モニターなどに活用できる、今からでも間に合う節電対策だ。
さらには、「電気を作ってしまおう」というソリューションも。富士通が参考出展していた太陽電池と風力発電を組み合わせたハイブリッド発電システムは、発電量最大1KW/h(風速により変動)の風力発電と65W/hの太陽電池パネルを組み合わせて発電した電気を蓄電して、山間部や災害地域などの無電源地域での、BWA中継局などの電源を確保することを想定している。デモンストレーションシステムは富士通本社ビルに設置されており、守衛室の電灯の補助電源として利用されている。「現状のシステムでは、公衆用の携帯電話の基地局の電源には若干容量が不足している」とのこと。
▼富士通が参考出展しているハイブリッド発電システム。風車のブレードの裏には細い溝を刻んで風切り音を減らすなどの工夫がされている。
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エネルギー管理ソリューションも多数展示されていたが、ひときわ目を引いたのが、ユビテックのSaaS型エネルギー管理ソリューション「Ubiteq Green Service」だ。シスコのエネルギー管理ソリューション「EnergyWise」に対応したことで、設備機器とIT資産管理ツールを導入機器を統合的に管理できるソリューションをSaaS型でで提供している。
配電盤内に多回路エネルギーモニターを接続してリアルタイムで使用電力データを取得し、インターネット経由でユビテック社のサーバーにデータを蓄積する。モニタリングはサーバー経由で行う。
▼UBITEQ G-PILOTにモニタリングデータを集約し、インターネット経由でG-Serverに送信する。G-PILOTは、組込PCタイプと、シスコ製ルーター(Cisco1941)にソフトウェアをインストールするタイプがある。
▼多回路エネルギーモニタは電源系統ごとに電力をモニタリングしている。
▼センサー類やインテリジェントコンセントを接続し、まとめてサーバー側で管理できる。
▼節電状況の可視化や、GUIを利用した電源制御ができる。
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登録はこちらWirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。