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[2011年第50週]au版iPhoneでも即時メール着信、Googleマップで渋滞情報、イーモバが全エリア高速対応

2011.12.19

Updated by Naohisa Iwamoto on December 19, 2011, 11:00 am UTC

2011年もついに第50週を終え、残すところ2週間となった。クリスマスを前にしながらも、ワイヤレス分野ではニュースが継続して流れていた。特にキャリア関連のニュースが多い1週間だった。

スマートフォン、より使いやすく、より役立つように

昇竜のごとく勢いを増すスマートフォンの普及。スマートフォンに関するサービスで3つのトピックを紹介したい。1つはKDDIのiPhone 4Sに関する話題。au版のiPhone 4Sで、絵文字利用など3つのサービス拡充を行う。1つは、絵文字の利用で、2012年1月末までにau携帯電話および他社携帯電話とのEメールでの絵文字のやり取りを可能にする。2つ目は、「〜@ezweb.ne.jp」アドレスのEメール利用で、2012年3月までにリアルタイム着信通知を可能にする。最後は「iMessage」「Facetime」などの機能で、2012年3月までに順次対応するという(関連記事:au版iPhone 4S、他社との絵文字利用を1月、Eメールの即時着信を3月に対応)。

グーグルが提供する地図情報サービス「Googleマップ」で、国内の「交通状況」に対応したアナウンスもあった。これにより、Googleマップを使うだけで、道路の混雑状況がわかるほか、モバイルGoogleマップナビでは混雑状況を勘案したルート検索ができるようになった。交通状況は、スマートフォンユーザーの位置情報や速度情報を元にして統計的に作成する。ユーザーが「My Location (現在地)」の機能を有効にしているときだけ情報を収集できるもので、これらの匿名データを処理して交通状況を計算する(関連記事:Googleマップ、モバイル版、PC版ともに日本の交通状況に対応)。

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将来へ向けての研究もある。NTTドコモと東京慈恵会医科大学(慈恵医大)は、スマートフォンなどのモバイル端末を活用した医療サポートシステムの共同研究に着手した。専門医のスマートフォンやタブレット端末に検査画像などの情報を即座に送るシステムの開発と実証研究を行う。脳卒中などの急性期医療でのモバイルの有用性を、実際の病院の中での実証研究で確認する(関連記事:NTTドコモと慈恵医大、スマホ活用した医療サポートの共同研究)。

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高速化、低料金プラン、キャンペーンなどサービスいろいろ

201112191100-2.jpgキャリア関連のニュースが多かったのも第50週の特徴かもしれない。イー・アクセスは、イー・モバイルのすべてのサービスエリアを下り最大42Mbpsの「EMOBILE G4」エリアにすると発表した。2012年2月に対応する。イー・モバイルの既存エリアのうち、下り最大7.2Mbpsおよび同3.6Mbpsのエリアを、すべて下り最大14.4Mbps以上に高速化することで、EMOBILE G4エリアにする(関連記事:イー・モバイルの全エリア、2012年2月に「EMOBILE G4」対応へ)。

一方NTTドコモは、低速ながら低料金のサービスを開始する。下り最大128kbps/上り最大64kbpsの3G通信を定額で使える「定額データプラン128K」で、2012年3月1日に提供を始める。料金は月額1580円の定額で、高速性を必要としないユーザーに低コストの通信環境を提供する。また最大13カ月にわたり、月額1380円で利用できるキャンペーンも実施する(関連記事:新たなデータ通信専用定額プランを提供開始)。

キャリアの次世代ネットワーク構築にかかわるニュースもあった。ノキア シーメンス ネットワークス(以下、ノキア シーメンス)は、KDDIにLTEデータ通信と3GのCDMA音声通信を併用できるようにする「Circuit Switched Fallback」(CSフォールバック、CSFB)の技術を提供すると発表した。ノキア シーメンスが提供するソリューションでは、CSフォールバックの機能を既存のCDMA 1Xシステム上にソフトウエアで実装でき、LTEネットワークとのインタフェースをソフトウエアの改修だけで用意できる(関連記事:ノキア シーメンス、LTEデータ通信とCDMA音声通信を併用する技術をKDDIに提供)。

201112191100-3.jpg事業の終了に関する話題もあった。ウィルコムは、2012年3月31日をもってNTTドコモの3Gネットワークを活用したMVNOサービスを終了する。2012年4月1日以降は、インターネットイニシアティブ(IIJ)に事業を引き継ぐ。ウィルコムはソフトバンクグループに加わったことから、ソフトバンクモバイルの3Gネットワークを利用したMVNOサービスを提供しており、こちらへの移行を呼びかけている(関連記事:ウィルコム、ドコモ3GのMVNOサービスを終了、IIJに承継)。

最後はキャンペーンの話題。ソフトバンクモバイルは、同社のiPhoneユーザーがiPadを少ない負担で所有できる「iPadゼロから定額キャンペーン」を提供すると発表した。2011年12月16日〜2012年1月31日に実施する。ソフトバンクモバイルは、同様のキャンペーンを11月30日まで実施しており、実質的にキャンペーンの期間を延長したことになる。費用負担は少なくても回線契約は1回線になり、契約途中での解約には料金がかかることから、一層の囲い込みにつながりそうだ(関連記事:iPad 2を月額0円から使えるキャンペーン、2012年1月31日までとして再提供)。

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簡単にスマホのWi-Fi設定、Mzoneをセブン-イレブンなどで提供

201112191100-4.jpg無線LAN(Wi-Fi)に関する話題もあった。アイ・オー・データ機器は、スマートフォンのWi-Fi設定を簡単にできるアプリ「QRコネクト」の配布を開始したと発表した。無線LANルーター側のボタンを押したり、SSIDやパスワードの情報をキー入力する必要がなく、無線LANルーターの背面に貼付されたQRコードを読み取るだけで、Wi-Fiの設定が完了する(関連記事:スマホのWi-Fi設定を手軽に、アイ・オーがQRコード利用のアプリ)。

公衆無線LANサービスの動きもあった。NTTドコモは、東京23区内のセブン&アイ・ホールディングスグループの一部店舗で、公衆無線LANサービスの「Mzoneエリア」の提供を開始した。当初はセブン-イレブン約550店舗、イトーヨーカドー約10店舗から開始し、2013年2月までに全国の約1万4000店舗に展開する計画である(報道発表資料:セブン&アイグループ店舗で公衆無線LANサービス「Mzone」を提供開始)。

201112191100-5.jpgイベント会場などでWi-Fi環境を提供したいようなケースで朗報。フルノシステムズは、イベント会場やホテル宴会場などで無線LANを一時的に利用できるようにする「無線LANケータリングサービス」を12月中旬に提供すると発表した。イベントやセミナーの会場、公共施設などで簡単に安全な無線LAN環境を提供できるようになる(関連記事:フルノシステムズ、無線LAN環境を一時利用できるケータリングサービス)。

このほか、不具合の報告もあった。NTTドコモは、LTE方式のサービス「Xi」対応のタブレット端末「ARROWS Tab LTE F-01D」で、ソフトウエアの更新を実施している。電源を切ると電源ボタンの長押しで電源が入らないなどの事象を解決できるという(関連記事:ARROWS Tab LTE、電源が入らない事象にソフトウエア更新で対応)。

またNTTドコモは、ユーザーに合わせた情報を提供するサービス「iコンシェル」で、2011年12月12日に過去の情報を誤って配信したと発表している。iコンシェルのインフォメーション情報で、過去の「地震情報」「警報/その他気象情報」「台風情報」を配信したという(関連記事:ドコモ、iコンシェルで過去の情報を誤配信)。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。