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選挙で盛り上がるインドネシアでの「JKT48選抜総選挙」

2014.03.20

Updated by Hitoshi Sato on March 20, 2014, 09:24 am JST

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(C)JKT48 Project/HITS Records

2014年のインドネシアは選挙の年である。全国で様々な選挙が目白押しである。2014年3月14日にはインドネシアの最大野党「闘争民主党」がジャカルタ首都特別州のジョコ・ウィドド知事を大統領選の候補者に指名したことを発表し、インドネシア中の注目を集めている。7月に投開票予定であるが、ジョコ氏は「庶民派」の人気者で圧倒的な支持率を誇っているため同党は前哨戦となる4月の総選挙に向け攻勢をかけてくるだろう。

さて、インドネシアでは同じ選挙だが、もう1つ別の選挙が行われる。インドネシアで大人気のアイドルグループJKT48の選抜総選挙である。日本のAKB48の姉妹グループとしてジャカルタに拠点を置いて大活躍しているJKT48の初の総選挙である。

JKT48については以前にもお伝えしたが、インドネシアで大人気である。
インドネシアで大人気のJKT48インドネシアで数々の賞を総なめしていくJKT48

今回のJKT48の総選挙のメインタイトルは「Pemilihan Member Single ke 6 JKT48(JKT48 6thシングル選抜総選挙)」でサブタイトルが以下の通りである。

「16 Member yang dipilih dan ditentukan oleh kalian semua」
(みんなが決める16人選抜メンバー)
「Ayo bersama-sama untuk menentukan hal yang penting!」
(大事なことはみんなで決めよう!) 

ファンがCDを購入して投票する仕組みは日本と同じである。投票券は2014年3月5日に発売された「Flying Get」のCDに付与されている。CDはインドネシア全国で約9,000店舗を展開しているインドネシア流通最大手「アルファグループ」(ALFA MART、ALFA MIDI、ALFA EXPRESS、LAWSON)で購入できる。またモバイルで「Flying Get」の曲(着うた)をダウンロードしたユーザも投票が可能であるところが、日本とは異なり興味深い。

総選挙で上位16名がJKT48の6番目のシングル(2014年5月発売予定、タイトル未定)の選抜メンバーとなる。この仕組みも日本と同じである。

3月15日には第1回中間発表を行い、日本のAKB48から移籍した仲川遥香さんが460票で2位を獲得した。仲川さんはインドネシア語も流暢で現地のCMやテレビに多く出演している。3月25日に第2回中間発表、4月26日にジャカルタ市内イベント会場にて開票が行われる。

今回投票券が付与されている「Flying Get」は日本でもAKB48が歌っていたものをインドネシア語にカバーされている。日本語では聞いたことがある人も多いだろう。

【参考動画】JKT48の「Flying Get」

インドネシアは現在、全国のあらゆるところで「選挙フィーバー」である。3月16日には、4月9日の総選挙に向けた街頭キャンペーンが始まり、本格的な選挙戦に突入した。有権者数が1億8,000万人を超える5年に1度の大型選挙で、国会(一院制)定数560議席を約6,600人の候補者の熾烈な戦いが行われる。

一方、JKT48の「選抜総選挙」の方は16人の選抜枠をめぐって72人のメンバーが名乗りを上げている。4月開票に向け、既に戦いが始まっている。

選挙の年は経済効果も大きい。大統領選挙もJKT48選抜総選挙もインドネシアにとっては大きな経済効果が期待できる。

日本では有名になったAKB48グループの総選挙であるが、海外のグループでは初めての試みである。日本のポップカルチャーの習慣が海外へ展開していく1つの試金石であろう。JKT48はジャカルタのあらゆる所で広告のビルボードを見かける。またテレビにもよく出演しており、現地での人気は物凄い。インドネシアは人口2億4,000万で、平均年齢は27歳と若者が多い国であることから、同地でのJKT48の活躍はこれからが楽しみである。

現在、日本のAKB48グループの総選挙は日本国内のグループのメンバーのみ(AKB、SKE、NMB、HKT)である。近い将来、JKT48など海外のグループも加わり、世界中で統一の総選挙が行われるかもしれない。そうなると日本のメンバーたちもグローバルな戦いを強いられる。既にAKB48グループはアジアを中心に海外でも人気が高いが、これからはアイドルもファン獲得に向けてますますグローバルに活動する時代がやってくるだろう。

インドネシアの大統領選挙同様に、JKT48の選抜総選挙の行方も注目していきたい。

【参考動画】選抜総選挙ではメンバーの自己紹介動画もある。日本から移籍した仲川さんもインドネシア語でアピールしている。

▼ジャカルタ郊外の携帯電話ショップにはJKT48を起用した広告が多く用いられている。
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▼ジャカルタの「Alfamart」
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▼Alfamartの店内は日本のコンビニと変わらない。
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▼JKT48劇場があるジャカルタのFXビル。公演前には多くのファンでいっぱいになる。
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【参照情報】
JKT48
JKT48 6th シングル選抜総選挙

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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。