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Googleロゴ:ネルソン・マンデラ生誕96周年

2014.07.18

Updated by Hitoshi Sato on July 18, 2014, 17:58 pm UTC

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(Googleより)

7月18日は南アフリカ共和国の政治家ネルソン・マンデラの誕生日にあたる。それにあわせてGoogleロゴは「ネルソン・マンデラ」と彼の名言である。1918年7月18日生まれで、2013年12月に死去したが、2014年で生誕96年にあたる。

アパルトヘイトとは、アフリカーンス語で分離、隔離を意味し、南アフリカでの黒人隔離政策として有名だった。1948年に法制として確立され、1994年に「全人種による初の総選挙」が行われ、アパルトヘイト制度は撤廃された。アパルトヘイト下においては住宅、教育、水道、医療など人間として最低限必要なものも黒人には与えていなかった。2014年はアパルトヘイト撤廃から20周年でもある。

1993年、マンデラはデクラーク大統領と共にアパルトヘイト撤廃に尽力しノーベル平和賞を受賞した。そして1994年、南アフリカ初の全人種参加選挙を経て同国大統領に就任した。不安定な情勢が続く南アフリカで国を1つにまとめるために、ラグビーを利用したことは2009年に公開された映画「インビクタス:負けざる者たち」でも有名である。マンデラは生涯で多くの名言を残している。

冷戦とアパルトヘイト

1989年12月、マンデラはデクラーク大統領と会談し、1990年2月に釈放された。釈放後、ANC副議長に就任。1991年6月、アパルトヘイトの根幹法である人口登録法、原住民土地法、集団地域法などが廃止された。

この時期はまさに東西冷戦が終結していく時代であった。国際関係における冷戦とアパルトヘイトの関係は無視出来ない。冷戦下において、当時の西側諸国は南アフリカの社会主義化を恐れていた。それはアパルトヘイト体制の崩壊以上の問題だと考えられていた。豊かな鉱物資源を持つ南アフリカが社会主義国家になれば、当時の東西のパワーバランスが崩されてしまったかもしれない。また南アフリカの周辺諸国が社会主義路線を打ち出していたため、その勢いが南アフリカに押し寄せるのではないか、という西側諸国の懸念は大きかった。さらにインド洋と大西洋を結ぶ喜望峰まわりの航路を西側諸国の商船が通過し、中東の原油や戦略鉱物資源が多量に運ばれていた南アフリカの地理的条件は軍事戦略上でも重要な役割を担っていた。南アフリカが社会主義化してしまうことを恐れた西側諸国は、南アフリカ政府のアパルトヘイトに対して強く反対することは難しかったのではないだろうか。すなわち、冷戦がなかったとしたら、もっと早くアパルトヘイトは終焉していたかもしれないし、冷戦が長引いたら、アパルトヘイトももっと長引いていたかもしれない。

【以下はGoogleロゴ(2014年7月18日)】
▼生まれた時から、肌の色や育ち、宗教で他人を憎む人などいない。
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▼もし人が憎しみを学べるのなら、愛を教えることもできる。愛は、憎しみに比べてより自然に人の心にとどく。
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▼人生で大切なのは、ただ生きたということではない。自分の人生を通じて、他の人々の人生をいかに変えることができたか、それが重要なのだ。
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▼教育とは、世界を変えるために用いることができる、最も強力な武器である。
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▼自由であることは、単に己の鎖を脱ぎ捨てるだけではなく、他人の自由を尊重し、より向上させるような生き方をすることである。
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▼生きるうえで最も偉大な栄光とは、決して転ばないことにあるのではない。転ぶたびに起き上がり続けることにある。
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【参考動画】
「インビクタス:負けざる者たち」(予告編)

2010年のワールドカップ南アフリカ大会でのマンデラからのメッセージ

【参照URL】
Google:ネルソン・マンデラを湛えて

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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。