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ドコモ、アンライセンスバンドのLTE通信実験でWi-Fiの1.6倍の容量向上を確認

2014.08.21

Updated by Naohisa Iwamoto on August 21, 2014, 18:17 pm UTC

NTTドコモは2014年8月21日、無線LANやBluetoothなどが利用する免許不要の周波数帯である「アンライセンスバンド」で、LTEの通信を実現する実験に成功したと発表した。具体的には5GHz帯のアンライセンスバンドでLTE通信を行い、無線LAN(Wi-Fi)規格のIEEE802.11nと比べて1.6倍の通信容量の向上を確認した。

実験は、NTTドコモと中国ファーウェイ、ドコモ北京研究所が共同で行ったもの。LTE通信をアンライセンスバンドで使えるようにする「Licensed Assisted Access using LTE」(以下、LAA)技術の有効性を確認するために、2014年2月からファーウェイの北京研究所で実施してきた。

今回の実験は第1段階と位置づけられるもの。LAAと無線LANの共用基地局アンテナから5GHz帯の20MHz幅を利用してデータを送信し、受信側はLAA対応携帯端末と無線LAN対応機器でそれぞれ個別に通信した場合の性能を評価した。この結果、無線LANの1方式であるIEEE802.11nよりもLAAでは通信容量が1.6倍向上するという結果が得られた。今後、第2段階として、LAAと無線LANを同時に通信した場合の性能評価を行い、無線LANとLAAの共存のための技術的課題解決に取り組む。最終的には、LAAと他の帯域のLTEをキャリアアグリゲーションで連携して利用できるようになれば、現行のLTEと無線LANを切り替えて利用している状況よりも効率よく通信が可能になる。

LTEを利用する携帯電話向けの周波数帯は、世界的にひっ迫しており、無線LANなどが利用しているアンライセンスバンドでLTE通信を行う「LAA」の実用化が求められている。3GPPではLAAの標準化を2014年に開始する予定で、ドコモ、ファーウェイは今回の実験成功などを通じて標準化の策定におけるリーダーシップを握りたい考えだ。2014年2月に開催されたMobile World Congress 2014では、クアルコムが同様の考え方の「LTE-Advanced in Unlicensed Spectrum」の技術説明を行っているなど、LAA標準化におけるリーダーシップ争いは今後激しくなりそうだ(関連記事:クアルコム、端末同士が直接つながる「LTE Direct」などLTEの多様な姿を提示)。

【報道発表資料】
アンライセンス周波数帯におけるLTE通信の実験に成功

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。