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LINE、決済プラットフォーム「LINE Pay」など新戦略を発表

2014.10.09

Updated by Asako Itagaki on October 9, 2014, 20:32 pm JST

LINEは、オンライン・オフライン問わず、LINE、LINE関連サービス、提携店舗、Webサービス・アプリ内の支払いをアプリ上から行える決済システム「LINE Pay」を発表した。2014年冬頃の公開を目指す。

▼LINE Pay アプリ
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支払いの決済はクレジットカードとの連携の他、コンビニエンスストアおよびみずほ銀行・三井住友銀行の口座を通じた事前チャージ(国内のみ)により利用可能となる。LINEでつながっている友人間で決済した金額を按分する「割り勘機能」や、友人の銀行口座を知らなくてもLINE Pay講座宛に送金できる送金できる「送金機能」を提供する。送金されたお金は、銀行口座から引き出せる。

LINE Payの利用時にはLINEとは別の2次認証パスワード、Apple Touch IDによる認証(iPhone利用時のみ)PCサイト利用時のスマートフォン認証に対応する予定。まずはLINEおよび提携Webサービス・アプリでの決済利用を開始し、今後順次オフライン店舗での利用にも対応する。

また、LINE Payと連動して、日本交通と提携してLINEアプリ内からタクシーを呼べる「LINE TAXI」を開始する。GPSおよび建物情報の入力により指定した場所に配車し、支払いはLINE Payで済ませることが可能。

▼LINE TAXI アプリ
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2014年冬頃、東京限定版から先行リリースし、順次日本全国に拡大する。東京限定版では日本交通が保有する約3,300台の車両が対象となり、全国展開時には「全国タクシー配車」アプリを通じて日本交通が提携するタクシー事業者123グループ合計約22,000台が順次対象となる。

10月9日に開催された事業戦略発表イベント「LINE CONFERENCE TOKYO 2014」では、「LINE Pay」「LINE TAXI」の他、オンデマンドECサービス「LINE WOW」、従来は法人向けのみに利用を限定していたLINE@を個人にも開放する「LINE@ ID/ LINE@ アプリ」、インドア限定のナビゲーショサービス「LINE Maps for Indoor」、LINEビジネスコネクトに対応したソリューションを提供する企業を公式パートナーとして認定する「LINE ビジネスコネクト パートナープログラム」などのプラットフォーム戦略を発表した。また、エンターテインメントプラットフォーム領域では、提供タイトルのラインナップ拡充、GREEおよびサイバーエージェントとの新会社設立、ゲームファンドを通じた出資、エイベックス・デジタルおよびソニーミュージックエンターテインメントとの新会社設立によるサブスクリプション型音楽サービスへの進出、アーティストやタレントなどの著名人による「LINE有料公式アカウント」およびLINE公式ブログなどを発表してている。

LINEの2014年10月9日時点での登録ユーザー数は世界5億6千万人、日本では5,400万人。月間アクティブユーザー数は9月末時点で全世界1億7,000万人以上、メッセージ・スタンプの1日あたり最大送受信回数は130億件となっている。

【報道発表資料】
LINE、事業戦略発表イベント「LINE CONFERENCE TOKYO 2014」を開催

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。