[2015年第9週]ドコモのLTE-Aは3月27日から、Windows Phone国内発売再び
2015.03.02
Updated by Asako Itagaki on March 2, 2015, 15:30 pm JST
2015.03.02
Updated by Asako Itagaki on March 2, 2015, 15:30 pm JST
Mobile World Congressの前週、それをにらんだ新技術、新端末のニュースが続いた週であった。なお、WirelessWire Newsでは、今年も現地の記者から最新情報をお届けしているので、そちらもぜひご覧いただきたい。
NTTドコモは、LTE-Advancedのサービスを2015年3月27日より開始することを発表した。下り最大225Mbps(上り50Mbps)のネットワークを「PREMIUM 4G」として展開する。当初のサービスエリアは全国22都道府県27市5区6町の都市部から順次展開する。発表日の2月25日は、下り最大速度の「225」に合わせたそう。当初の対応端末は2014-15冬春モデルとして発表されたWi-Fiルーター2機種となる。カテゴリー6対応のスマートフォンは2015年度早期に提供予定。(関連記事:ドコモ LTE-Advancedサービス「PREMIUM 4G」を3月27日から提供開始)
ドコモは日韓および日米のVoLTEによる国際ローミング接続の実証実験が成功したと発表した。韓国KT Corporation、米ベライゾン ワイヤレスと共同で行ったもので、VoLTEによる高音質通話やビデオコールの発着信に成功した。標準化団体の3GPPが規定した仕様に基づくVoLTEローミング方式「S8 Home Routed」(S8HR)を利用することで、既存のLTEデータローミングサービスのネットワークを活用できるため、早期の商用化に期待が持てる。ドコモはVoLTEの国際ローミングサービスを2015年内に提供することを目指す。
(関連記事:ドコモ、VoLTEの国際ローミング実証実験をKT、ベライゾンと実施、年内実用化へ一歩)
クアルコムは、Wi-Fiなどで利用されているアンライセンスバンドでLTEを利用するLTE-Uについて、日本で使用されるLTE Release 13やLTE Release 10など複数の方式のLTEとWi-Fiの共存を実証したと発表した。また、関連する製品群も発表した。スモールセル向けのSoC「FSM99xx」にLTE-U機能を追加し、2015年後半に利用可能にする。MWC2015でデモンストレーションが行われる予定。(報道発表資料:Qualcomm Extends LTE to Unlicensed Spectrum to Enhance Mobile Experiences and Help Operators Meet Network Capacity Demand)
===
ワイモバイルとウィルコム沖縄は、Android TVを世界で初めて搭載したメディアプレイヤー「Nexus Player」を2月27日に発売した。自宅のテレビで動画mアプリ、ゲームをはじめとするインターネット上のコンテンツを利用できる。Google Play以外で国内で取り扱うのはソフトバンクグループのみとなり、ソフトバンクモバイルのショップでも取り扱われる。Google Playでは3月10日発売となる(Google Japan Blog)。価格はいずれも税別12,800円。(報道発表資料:「Android TV」を世界で初めて搭載したメディアプレイヤー「Nexus Player」を2月27日に発売|2015年|プレスリリース|ワイモバイル株式会社)
国内でもWindows Phoneの販売が再開される。プラスワン・マーケティングは、2015年夏までに、Windows Phone 8.1搭載のスマートフォンを日本国内で発売することを決定した。MWC2015の同社ブースにて初披露する(報道発表資料:SIM フリースマートフォンブランド freetel最新の Windows Phone OS 搭載モデルを2015 年夏までに国内発売)。
マウスコンピューターは、マイクロソフトとWindows Phoneベースのデバイス契約開発契約を締結し、LTE対応SIMフリースマートフォンの開発に着手していることを発表した。詳細な製品構成や販売時期については改めて後日発表される(報道発表資料:マウスコンピューター、Windows Phone ベースのデバイス開発契約を締結し、開発着手のお知らせ)。
Firefox OSベースのIoT端末。KDDIは、コーポレートベンチャーファンド「KDDI Open Innovation Fund」を通じて、Monohm Inc.(以下モノーム)に出資したことを発表した。モノームは第一弾デバイスとして、「既存のモバイルデバイスでもなく、ウェアラブルデバイスでもない、全く新しいデバイス」Runcible(ルンシブル)のコンセプトおよびプロトタイプをMWC2015会場で発表する(現地からの速報はこちら)。
===
調査レポートを2つ紹介する。
MMD研究所は2015年2月25日、「2015年ウェアラブル端末に関する調査」の結果を発表した。ウエアラブル端末の認知度は前年比で15.8ポイント増加し、55.6%と回答者の過半数に達した。最も認知度が高いウエアラブル端末は米グーグルの「Google Glass」で、米アップルの「Apple Watch」が次いだ。(関連記事:ウエアラブル端末の認知度が向上、最も認知されているのは「Google Glass」)
モバイルセキュリティのLookout,INC.の日本法人であるルックアウト・ジャパン(以下ルックアウト)は、調査報告書「日本におけるモバイル脅威」を発表した。
日本のモバイル脅威の特徴として、個人情報を盗みユーザーのプライバシーを直接脅かすことが挙げられる。また、アドウェアやマルウェアによって抜き取られた個人情報は多くの場合日本国外にあるホストサーバーに送信される。データの最初の送信先が主にアメリカと中国であることがLookoutにより検知された。(関連記事:Lookoutが「日本におけるモバイル脅威」調査報告を発表 - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース))
楽天グループのフュージョン・コミュニケーションズは、同社が提供するモバイル通信サービス「楽天モバイル」にこれまでの音声付きSIMに加えて、データ専用SIMをラインアップする。また、SIMロックフリーのスマートフォンとして富士通製の「ARROWS M01」を加える。(関連記事:楽天モバイル、データ専用SIMも展開し2.1GBプランを月額900円で提供、端末にARROWSを追加)
ウォルト・ディズニー・ジャパンとソフトバンクモバイルは2015年2月27日、携帯電話サービス「ディズニー・モバイル・オン・ソフトバンク」を2017年後半に終了する予定であることを発表した。同種のコンテンツを提供するサービスとして、2015年2月19日に提供を始めた「ディズニースタイル」「ディズニーマーケット・オン・ソフトバンク」を受け皿にする。(ディズニー・モバイル・オン・ソフトバンクが終了へ、新サービスへの移行を促す)
おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)
登録はこちらWirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。