2015年第16週

[2015年第16週]楽天がアプリマーケットに参入、SIMロック解除は7割以上が認知

Weekly Report: Week 16 2015

2015.04.21

Updated by Naohisa Iwamoto on 4月 21, 2015, 11:58 am JST

グローバルでは、フィンランドのノキアが仏アルカテル・ルーセントを買収するというニュース(関連記事)が飛び込んできたこの週、国内では楽天のアプリマーケットへの参入やLINEのApple Watch対応など地に足の着いたニュースが流れてきた。

楽天のアプリマーケット、ソフトバンクのアプリ開発支援

スマートフォンなどで使うアプリについてのニュースが2つあった。1つは楽天が、Android端末用のアプリ専用マーケットプレイスとして、「楽天アプリ市場」を2015年6月下旬に開設するというもの。同社が提供している「楽天市場」「楽天トラベル」などのB2B2C型ビジネスモデルのノウハウを、アプリストアでも活用する。ストア内での支払いやアプリ内の課金は、楽天のポイントプログラムである「楽天スーパーポイント」が利用できる。楽天スーパーポイントは、アプリ購入時の支払い金額に応じて貯めることもできる。アプリも「楽天経済圏」に取り込もうという考えだ(報道発表資料:楽天、Androidアプリストア「楽天アプリ市場」を発表)。

一方、ソフトバンクモバイルは、モバイルアプリケーション開発プラットフォーム(MADP)サービスとして「ホワイトクラウド Kony Mobility Platform」(以下Kony)の提供を発表している。アプリ開発を効率化できるサービスだ。Konyはマルチデバイス、マルチプラットフォームに対応したMADPで、1つのソースプログラムを作るだけで複数のプラットフォームへの対応や、プラットフォームのアップデート対応などが可能で、アプリのデザインから開発までを短縮・効率化させられるという(関連記事:ソフトバンク、マルチプラットフォーム対応のモバイルアプリ開発環境を提供)。

ソフトバンクが推奨型広告に乗り出す、ワイヤレスゲートの新サービス

通信事業者関連のトピックを続ける。ソフトバンクモバイルは、ユーザーの関心が高い情報を提供することを目的としたモバイル端末向けの推奨型広告配信サービスを6月1日に開始する推奨型広告配信サービスでは、性別・年代などのユーザーの属性情報や端末の位置情報、広告の閲覧履歴の情報を活用して、広告を配信する。ユーザーが興味や関心の高い情報をタイムリーに入手できるようになると同時に、広告主は広告を届けたいユーザーに絞り込んだ情報提供が可能になる。セキュリティーに注力したほか、簡単な手続きで解除が可能という(関連記事:ソフトバンク、利用者の属性情報などを使った推奨型広告配信を6月1日に開始)。

ワイヤレスゲートは全国のヨドバシカメラ店舗およびオンラインショップyodobashi.comで音声通話付きLTE対応SIMカード「ワイヤレスゲートWi-Fi+LTE 音声通話プラン」の販売を4月28日から開始する。4万カ所のWi-Fiスポットが使える「ワイヤレスゲートWi-Fi」と、NTTドコモのLTE、3G網が併用可能な音声通話付きサービスを組み合わせた。MNPにも対応する。250kbpsで使い放題のタイプと、最大150Mbpsで容量制限があるタイプを用意する。

ワイヤレスゲートが音声付きSIMを販売開始、ヨドバシカメラはSIMフリーカウンターを開設

また、5月中旬には、ヨドバシカメラマルチメディアAkiba内に店頭で即日開通が可能となる「ヨドバシカメラSIMカウンター」を開設する。複数のSIM提供事業者のサービスに対応する(関連記事:ワイヤレスゲートが音声付きSIMを販売開始、ヨドバシカメラはSIMフリーカウンターを開設)。

シニアのスマホへの取り込みを強化。NTTドコモは、60歳以上のシニアを対象にした「はじめてスマホ」キャンペーンを実施すると発表した。「はじめてスマホ」キャンペーンは、最大2年間にわたり毎月の基本料金を1520円割り引く「シニアはじめてスマホ割」と、遠隔でスマートフォンの操作のレッスンを受けられる「かんたんスマホ講座」の1回分の無料受講を組み合わせたもの。シニア層のスマートフォンへのシフトを促す施策だ(関連記事:ドコモ、60歳以上のシニアに基本料金を割り引く「はじめてスマホ」キャンペーン)。

WatchでLINEもOK、フランスのスマートデバイスが上陸

LINEは、アップルが4月24日に発売するApple Watchで、無料通話・無料メールスマートフォンアプリの「LINE」を利用できるようにすると発表した。iPhoneと組み合わせて利用する。

LINEがApple Watchに対応、メッセージ閲覧やスタンプの返信が可能

LINEのApple Watch対応により、iPhoneをカバンやポケットなどから取り出すことなく、メッセージの確認や簡単な返信など、LINEのコミュニケーションを楽しめるようになる(関連記事:LINEがApple Watchに対応、メッセージ閲覧やスタンプの返信が可能)。

LINE以外にも、日本航空(JAL)のフライト出発までをカウントダウンする「JAL Countdown」、ナビタイムやクックパッドといった日本の生活をサポートするアプリが続々とApple Watchに対応し、発売の4月24日を待っている。

フランスの大手スマートデバイスメーカー ウィジングズ(Withings:以下、ウィジングズ)は、日本国内代理店のソフトバンク コマース&サービスと販売店代理店契約を締結し、スマホ連動型ヘルスケアデバイスの国内展開に合意した。

フランスの大手スマートデバイスメーカー ウィジングズ、ついに日本に本格進出

今後はアップルストア、アマゾン、家電量販店などを中心に商品の展開を予定しており、企業規模の拡大も視野に入れている。身体以外にも室温や二酸化炭素濃度などまで計測できる体重計や、普通の腕時計に見える歩数計などを提供する(関連記事:フランスの大手スマートデバイスメーカー ウィジングズ、ついに日本に本格進出)。

SIMロック解除の理解は? Raspberry Piで使えるLTEモジュール

このほかのこの週のトピックを紹介する。まず、調査の話題。MMD研究所は、15歳以上の男女6219人を対象にした「2015年4月携帯端末購入に関する定点調査」の結果を発表した。それによると、5月から義務化される「SIMロック解除」は73.3%と広く周知されていることがわかった。ただし、言葉は知っているが内容までは理解していない人は全体の35.8%で、言葉を認知している人の半数は内容を理解していない実態も明らかになった。2015年4月時点のスマートフォン所有率は回答者の62.5%で、前年調査から3.5ポイント増加した。MVNOの利用は1.9%だった(報道発表資料:「SIMロック解除」の認知度は73.3%、うち内容を理解している人は37.5%)。

ロボットやM2Mが容易に。岡田商店が運営するロボットとミニ四駆の専門店「Robotma.com」では、小型シングルボードコンピュータ「Raspberry Pi」で簡単に利用できる、LTE通信モジュール搭載の拡張ボード「LTEPi」の受注を開始した。LTEモジュールを備えるため、コミュニケーションロボットへの搭載やM2Mプロトタイプの製作などに活用できる。発売記念キャンペーンとして、5月末までに「LTEPi スターターセット」を注文した先着100人までは、2万7700円で販売する(報道発表資料:モバイルM2M普及の起爆剤!Raspberry Piで高速モバイルデータ通信が可能に - LTE搭載拡張ボード「LTEPi」の受注受付を4月16日に開始 -)。

LTE-Advancedの技術が実証。アンリツは、LTE-Advancedで規定されている4×4 MIMOで下り300Mbpsの安定したデータ通信に成功したと発表した。アンリツによれば、業界で初めての成功とこのと。韓国のチップセットベンダーのGCT Semiconductorと共同で検証した。今回は、アンリツのMD8430AとRTDを組み合わせた基地局シミュレーターと、GCT Semiconductorの4×4 MIMO対応チップセットを用いてデータ通信の検証を行い、下り300Mbpsの安定したデータ通信を確認した(関連記事:アンリツ、LTE-Advancedの4×4 MIMOで300Mbpsのデータ通信に成功)。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。

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