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グーグル、持ち株会社制に組織変更 - 透明性向上がねらい、投資家は好感

Google to reorganize into new company called "Alphabet"

2015.08.11

Updated by WirelessWire News編集部 on August 11, 2015, 10:26 am JST

グーグル(Google)が米国時間10日に持ち株会社の設立を含む、大規模な組織改編を発表。事業の透明性向上をねらいとするこの施策が投資家に好感され、同社の株価は一時5%ほど値上がりしたという。

同日公開されたラリー・ペイジ(Larry Page)CEOのブログ記事などによると、グーグルはこの組織改編で新たに「Alphabet」という名称の持ち株会社を設立し、ペイジ氏が同社のCEOに、共同創業者のサーゲイ・ブリン(Sergey Brin)氏が同社のプレジデントにそれぞれ就任するという。また5月から財務責任者(CFO)を務めるルース・ポラット(Ruth Porat)は持ち株会社のCFOに、さらに現在事業責任者(Chief Business Officer)を務めるオミド・コーデスタニ(Omid Kordestani)氏は持ち株会社ならびに新グーグルのアドバイザーに移行する予定。

中核事業である検索や関連広告のビジネスはGoogleという新しい子会社に移管され、同社のCEOには実質的なナンバー3であるスンダル・ピチャイ(Sundar Pichai)氏が就任予定。またYouTube、Androidの両事業も新しいGoogleに含まれることから、ピチャイ氏の権限がさらに拡大するものとみられる。

いっぽう、別会社として切り出されるのは、先端研究開発部門のGoogle X、投資関連のGoogle VenturesやGoogle Capital、光ファイバー接続/ISP事業のFiber、スマートホーム関連のNest、医療・生命科学分野のLife ScienceやCalicoなどとなっている。

グーグルでは2013年後半から1年半ほど株価の伸び悩み状態が続いていたが、モルガン・スタンレー(Morgan Stanley)でCFOを務めた経験もあるポラットが5月下旬に新たな財務責任者に就任して以来、新規人材採用の抑制をはじめとする支出の見直しなど収益力向上に向けた取り組みを進めていることが伝えられていた。また、グーグルが検索広告事業で稼ぎ出した利益を自動運転車や「Google Glass」のような先端的な製品・サービスの開発に注ぎ込み続けていることに対する根強い懸念を軽減すべく、同氏が中心となって投資家重視の姿勢も強めている。また先月半ばに同CFOがグーグル移籍後初めて行った決算発表の後には同社の株価が10%以上急騰し、時価総額が一挙に650億ドルも増加したという出来事もあった。

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