NEDOが世界初”変形する”災害調査ロボットの実証実験を開始

2015.08.31

Updated by Yuko Nonoshita on 8月 31, 2015, 17:50 pm JST

ロボット開発といえば、人間のように二足歩行するタイプや最近では動物をモデルにした四足歩行タイプの開発が進んでいるが、その他にも用途に合わせた様々な形状のロボットが開発されている。例えば、がれきが散乱する災害現場で活用することを目的とした災害調査用のロボットは、バランスが取りにくい二足歩行型よりも、キャタピラで現場を走行するタイプの方が向いている場合もあり、状況に合わせて変形できるタイプも研究されている。

NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)では、そうした災害調査用ロボットの国内での開発事業を支援するプロジェクトを進めており、タウ技研が開発する世界初となるワーム型機構を搭載したロボットを開発、近く実証実験を開始すると発表。実証実験は、神奈川県相模原市、平塚市など10市で構成される「さがみロボット産業特区」内にある、神奈川県消防学校に設けられた模擬がれき施設で、9月10〜17日の2日間実施される。

NEDOでは、インフラの老化と共に増えているトンネルの崩落事故などの対策手段の一つとして、2014年度から「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト」を実施。現場を把握するモニタリングシステムや維持管理のための技術開発を行うと同時に、万が一の事故が起きた際に、人の立ち入りが困難な現場で人命救助を補助する災害調査ロボットの技術開発を推進してきた。

今回、実証実験を行うロボットは、横浜の電子機器開発メーカー、タウ技研が開発するクローラ型の移動ロボットとワーム型の多関節ロボットを組み合わせたロボットで、通常はクローラ型で移動し、走行が困難な急斜面や段差、がれきの隙間を調査する際にはワーム型に変形する。ワーム型のロボットを災害現場で実用化する例は世界初で、現場での被災者の発見や状況判断に役立てられる。

NEDOでは今回の実証実験を通じてロボットの実用性を検証すると共に、早期の実用化を目指すとしている。

 

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【報道発表資料】
立ち入り困難な崩落現場で活躍するロボットの実証実験を開始(NEDO)

 

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野々下 裕子(ののした・ゆうこ)

フリーランスライター。大阪のマーケティング会社勤務を経て独立。主にデジタル業界を中心に国内外イベント取材やインタビュー記事の執筆を行うほか、本の企画編集や執筆、マーケティング業務なども手掛ける。掲載媒体に「月刊journalism」「DIME」「CNET Japan」「WIRED Japan」ほか。著書に『ロンドンオリンピックでソーシャルメディアはどう使われたのか』などがある。

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