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米連邦通信委員会(FCC)が来年3月に実施を予定する600MHz周波数帯のオークション(「リバース・オークション」)について、スプリント(Sprint)が入札参加を見送ることが米国時間26日に明らかになった。

WSJやBloombergなどの報道によると、スプリントは参加見送りの理由について「すでに十分な周波数帯を確保しているため」などと説明しているという。これに対し、競合する米T-モバイル(T-Moble USA)のジョン・レジャー(John Legere)CEOはさっそく「(スプリントには)手持ちの資金も充分になく、追加の借入もできず、孫(正義)氏から新たに資金を引き出すことも望めないための判断」などとTwitterで反応している。

600MHzオークションは、現在各地のローカル放送局に割り当てられている周波数帯利用ライセンスを通信事業者に割り当て直すというもの。ただ、ライセンスを返上するかどうかは各放送局の判断に委ねられており、見返りとして得られる金額が期待を下回る可能性が高まれば、ライセンスを手放さないとの判断を下すテレビ局が増えることも考えられる。そのことから、オークションを実施するFCCとしてはなるべく多くの周波数帯を再割り当てするために、多くの入札参加者を集め、入札金額を極力高値に持っていく必要がある。

いまのところ、AT&T、ベライゾン(Verizon)、Tーモバイルの3社は、600MHz帯オークションの入札に参加する意向を明らかにしている。また今年はじめに終了したAWS-3オークションでは入札金額の合計額が約450億ドルに達していた。そのため、来年の600MHz帯オークションでは、2008年に実施された700MHz帯オークションの約191億ドルを大きく上回る入札金額に達する可能性も高いとみられている。

スプリントは、2013年に行ったクリアワイア(Clearwire)の買収を通じて2.5 GHz帯を中心にある程度潤沢な周波数帯を確保しており、またこれらの資産を活かしたキャリア・アグリゲーションの展開も一部の地域ですでに開始している。ただ、競合する大手3社がモバイルビデオのトラフィック増大を視野に入れて新たな周波数帯の獲得に動いており、そうしたなかでスプリントが今後手持ちのネットワーク資産の活用だけでどこまで挽回できるかに注目が集まりそうだ。

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[Mosaik Solutions]

【参照情報】
Sprint Statement on the Incentive Auction - Sprint
Sprint Plans to Sit Out Next U.S. Auction of Airwaves - WSJ
Sprint Won't Join 2016 Airwave Auction, Saying Network Is Ample - Bloomberg
Sprint Won’t Be Participating in Next Year’s Wireless Auction, Says It Has Plenty of Spectrum - Re/code
Sprint, T-Mobile could combine network assets into a new company, analysts argue - Fierce Wireless

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