2015年第43週

[2015年第43週]カーナビアプリで安全運転指南、Surface 4発売へ、格安SIM利用が約4%へ急伸

2015.10.27

Updated by Naohisa Iwamoto on 10月 27, 2015, 14:37 pm JST

広義のIoTに関連した話題として、スマホのカーナビアプリと安全運転診断アプリの連携や、ネットワークカメラを使った映像ソリューションの開発の話題があった。製品では日本マイクロソフトが「Surface 4」の国内発売を発表、サービスではLINEが「LINE@」でデジタルポイントカードを店舗などが手軽に提供、運営できるサービスを提供する。また、格安SIMが勢力を伸ばしているという調査結果も公表されている。

身近なところから進むIoT化

ヤフーは、三井住友海上火災保険の安全運転診断アプリ「スマ保『運転力』診断」の一部機能を、無料カーナビアプリ「Yahoo!カーナビ」で提供する。三井住友海上が提供する「スマ保『運転力』診断」アプリは、「加速」「減速」など5つの項目でドライバーの運転傾向を診断・採点し安全運転を支援するアプリ。Yahoo!カーナビに搭載されることで、カーナビを利用して目的地に到着すると運転力診断の結果を見られるようになり、安全運転の支援を強化できる。年末年始には交通事故が増える傾向にあり、未然に事故を防ぐ運転につなげたい考えだ(報道発表資料:Yahoo!カーナビで三井住友海上の「スマ保『運転力』診断」を提供)。

キヤノンと富士通は、ネットワークカメラを活用した新しい映像ソリューションを共同開発すると発表した。キヤノンの映像高画質化技術や解析技術と、富士通のサービス基盤を組み合わせて、新しい映像ソリューションの提供を目指す。ソリューションとしては「流通業向けソリューション」と「公共(観光業)向けソリューション」を、2016年中に実用化することを目指す(関連記事:キヤノンと富士通が協業、流通業向けや観光業向けの映像ソリューションを開発)。
インターネットイニシアティブ(IIJ)は、M2M/IoT向けのモバイルデータ通信サービス「IIJモバイルM2Mアクセスサービス」で、2015年11月4日から月間の通信量の増量と通信速度の引き上げといった機能の拡充を実施する。夜間のみ高速通信が可能な「プランA」と、低速で24時間通信が可能な「プランB」で、基本料金に含まれる月間通信量を30MBから500MBに増量。またプランBの下り通信速度を最大256kbpsに向上させるとともに、上り通信速度の制限を解除した(報道発表資料:IIJ、「IIJモバイルM2Mアクセスサービス」の基本機能を拡充)。

薄型軽量化したSurface 4、LINEがデジタルポイントカード

製品やサービスの話題を見ていこう。日本マイクロソフトは、タブレットとラップトップの双方で使える「Surface Pro 4」を、2015年11月12日から日本市場で発売する。Surface Pro 4は、Surface Pro 3の本体をさらに薄型軽量化(薄さ約8.4mm、重さ約766g:Core m3モデル)。さらにインテル第6世代Coreプロセッサーの採用で、性能も高めた。Surface Pro 3と同じ本体サイズに、2736x1824ピクセル(267ppi) の12.3インチ PixelSenseディスプレイを搭載した。一般向けモデルの価格は、CPUがCore m3、メモリー4GB、記憶域128GBのモデルの12万4800円から(報道発表資料:タブレットとして、ラップトップとして、さらに進化したSurface Pro 4を発売)。

NTTぷららとアイキャストは、両社が提供する「ひかりTV」のテレビサービスに「どこでもテレビ視聴」の機能を追加し、提供を開始した。どこでもテレビ視聴は、同機能に対応する専用アプリをスマートフォンやタブレットにインストールして利用する。

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これにより、自宅内だけでなくLTEなどのモバイルインターネット回線を経由して、ひかりTVで放送中の番組や録画した番組を外出先でも視聴できるよういなる。ひかりTVの利用者は、追加料金不要で同機能を利用できる(関連記事:ひかりTV、外出先のスマホでもテレビ番組のリアルタイム視聴が可能に

法人向けでは、LINEの取り組みがあった。飲食店や小売店舗がLINEの公開型アカウント「LINE@」を使って、無料でポイントカードを発行・管理できる「LINEショップカード」機能を提供する。店舗がデジタルのポイントカードを手軽に発行できるようになる。

今回提供を開始したLINEショップカードは、店舗がデジタルポイントを発行・管理できる機能。来店回数や購入金額など、ポイントの付与条件をカスタマイズしたデジタルポイントカードを提供できるようになる(関連記事:LINE@で店舗がデジタルポイントカードを発行できる「LINEショップカード」)。

特定業界向けのサービスの話題。クリニカル・プラットフォームは、ブラウザだけで使用できる診療所向け100%クラウド型電子カルテ「クリプラ」の提供を開始した。「クリプラ」はブラウザにIDとパスワードを入力するだけで使用できる電子カルテ。

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データはクラウド上で管理しており、マスターデータの更新や定期バックアップも提供する。セキュリティ面では、通信については256bitのSSL証明書による暗号化、サーバー上の保存データについても暗号化を行う。サーバーは日本国内の異なる地域に二重化されている(関連記事:クリニカル・プラットフォーム、月額9,800円のクラウド型電子カルテシステム提供を開始)。

格安SIMの利用が増加、KDDIが「auでんき」提供へ

このほか、この1週間のトピックを紹介する。MMD研究所は15歳以上の男女6128人を対象にした「2015年10月携帯端末購入に関する定点調査」の結果を発表した。それによると、2015年10月スマートフォンの所有率は63.9%に上り、昨年より4.9ポイント増加した。話題が先行していた感のある格安SIMは、今回の調査では回答者の3.9%利用するところまで成長した。2014年4月の0.6%、2014年10月の1.6%、2015年4月でも1.9%だったのが、この半年で急増していることがわかる。格安SIMの購入形態は、「SIMフリーのスマートフォンを新品で個別に購入」が34.6%とトップ。次いで「格安SIMとセット販売で購入」が22.1%、「以前から使っていたAndroidスマートフォン」が16.1%だった(報道発表資料:2015年10月スマートフォンの所有率は63.9%、昨年より4.9ポイント増)。

NTTドコモがベンチャー企業や学生をインキュベートするために開催しているアプリ開発コンテスト「Developer Application Contest」。その第2回コンテスト(2014年度開催)で最優秀賞を受賞した法政大学の「スマートマシンデザイン研究所:SMDLab」のARアプリ技術が、森永製菓に採用された。

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「キョロちゃん」で親しまれている「チョコボール」の箱で遊べる「チョコボールARtoyシリーズ」のARアプリとして提供されている。「Developer Application Contest」の受賞したアプリ技術が第三者企業に採用されるのは初めて(関連記事:ドコモがインキュベートした法政大学「SMDLab」のARアプリ技術が森永製菓「チョコボールAR toyシリーズ」に採用)。

KDDIが電力小売事業に参入するKDDIでは、ICTの利活用によるより効率的で利便性の高いエネルギーサービスの提供を目指す。対象は全国約4400万のauユーザーが中心で、沖縄県および一部離島を除く全国で「auでんき」を提供する。「auでんき」では、電気料金と通信料金のセット割引や、スマートフォンを活用したサービスの提供も計画している(関連記事:KDDIも電力小売りに参入、「auでんき」を2016年春に開始

アンリツは、同社のモバイル端末テストプラットフォーム「ME7834L」がソフトバンクによって通信端末の認定試験装置として認証されたことをアナウンスした。今回取得した認証は、ソフトバンクが指定試験機関での試験を義務付けている独自の通信プロトコルテスト全てを網羅している。認証数が100%を達成した認証システムはME7834Lが世界で唯一の試験装置という(報道発表資料:ソフトバンク社が、アンリツのモバイル端末テストシステムを認証)。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。

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