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FBI、iPhone 5cのロック解除に成功 - 米司法省、アップルへの協力要求を取り下げ

2016.03.29

Updated by WirelessWire News編集部 on March 29, 2016, 13:52 pm UTC

米カリフォルニア州で昨年12月に発生したテロリストによる銃乱射事件に関し、FBIが外部業者と協力しながら進めていた「iPhone 5c」のロック解除が成功したことを受け、米司法省(DoJ)がこの件でアップル(Apple)に求めていた捜査協力要請の訴えを取り下げる書類を現地時間28日に裁判所に提出したという。

この話題を採り上げた複数の媒体の報道によると、すでにFBIはサンバーナーディーノ銃乱射事件の犯人に勤務先から支給されていた「iPhone 5c」のロックを解除し、回収したデータの精査を進めているという。ただし、FBIに協力した外部業者の名前や、ロック解除に用いられた具体的な方法などは明らかにされていない。

DoJは21日に、問題のiPhoneのロックを解除できる可能性のある方法を提供する外部業者が現れたとして、翌日に予定されていた法廷での聴聞会の一時延期を申請していた。

この一件では、犯人の「iPhone 5c」内部に残された情報を入手したいFBIが、アップルに対して画面ロックを解除するためのパスワード推定を容易にするiOS改造版(いわゆる「GovtOS」)の作成を求める申請をカリフォルニア州の連邦地裁に提出し、2月半ばにはこの申請が認められていた。しかし、アップルは連邦地裁のこの判断に反発し、「GovtOS」がどのiPhoneにも適用できる「マスターキーにあたるもの」であり、その作成・提供はiPhoneユーザー全体のセキュリティやプライバシーを脅かすことになりかねないなどと主張して、FBIならびに司法省への協力を拒否していた。またテクノロジー業界の主立った企業各社や一部の人権擁護団体などもアップルの主張を支持する考えを明らかにしていた。

今回の司法省による申請取り下げにより、サンバーナーディーノ銃乱射事件関連でのアップルと司法・捜査当局との紛争はひとまず幕引きとなる格好。ただし、司法省側では「国家の安全保障および公共の安全のために、法執行機関が重要なデジタル情報を入手できるように確実を期すことは米政府にとって今後も最優先課題」とする声明を発表しており、また犯罪事件などで証拠として押収されながら暗号解読の壁に阻まれて捜査当局が情報を回収できない情報通信端末はほかにも複数存在していることが伝えられている。さらに、連邦議会では一部の有力議員が、法廷の下した協力命令に従わないテクノロジー企業に罰則を課す内容の法案提出に向けて準備を進めているとする話も報じられていると、この話題に触れたThe Vergeは記している。

【参照情報】
FBI Opens San Bernardino Shooter’s iPhone; U.S. Drops Demand on Apple - WSJ
U.S. Drops Apple Case After Getting Into Terrorist’s iPhone - Bloomberg
Apple's San Bernardino fight is officially over as government confirms working attack - The Verge
FBI Drops iPhone Case Against Apple After Outside Hack Succeeds - Re/code

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