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[2016年第20週]IoTセキュリティの手引が公開、3キャリアからカメラ強化など夏モデル

2016.05.18

Updated by Naohisa Iwamoto on 5月 18, 2016, 12:18 pm JST

この週の中心は、IoT関連のニュースと大手3キャリアの新製品の話題だった。IoT開発のセキュリティの手引はIPA(情報処理推進機構)によるもので、今後のIoTソリューションの開発には不可欠なもの。大手3キャリアからは夏モデルが相次いで発表されたが、機種数も少なく、発表会を開催したのはNTTドコモだけという、落ち着いた状況だった。

IoTセキュリティ手引、MVNOのIoTプラン、ビーコンで社内交流

まずIoT関連のトピックから。IPAセキュリティセンターは、「IoT開発におけるセキュリティ設計の手引」を公開した。IoT機器およびその使用環境で想定されるセキュリティ上の脅威に備えるため、IoT のセキュリティ設計を担当する開発者に向けた手引きとして参考となる情報が取りまとめられている。

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2016年3月24日にIPAソフトウェア高信頼化センターが公開した「つながる世界の開発指針」に対し、具体的なセキュリティ設計と実装を実現するための手引きとの位置付けで、本書の公開に合わせ、17の指針との対応表も公開されている(関連記事:IPA、「IoT開発におけるセキュリティ設計の手引」を公開 コネクテッドカーなど4分野の脅威分析と対策検討を図解)。

MVNOから低料金のIoT向けプランも。U-NEXTは、モバイル通信サービス「U-mobile」に法人向けプラン「U-mobile for Biz」を追加し、提供を開始した。IoTやM2Mなどの用途を考慮したもので、プランには、上り下りともに200kbpsの「常時低速プラン」、上り下りともに7時〜24時は200kbps、それ以外は制限なしの「日中低速プラン」、下りは200kbpsで上りは常時制限なしの「上り従量制プラン」を用意する。月額料金は、固定IPアドレスなしの場合で、常時低速プランが300円、日中低速プランが600円、上り従量制プランが800円から(報道発表資料:U-mobile、法人向けプラン「U-mobile for Biz」を提供開始、M2M専用プランとして低速プラン、上り従量制プランなどを展開)。

IoTの面白い利用法を実践しているというトピックもあった。リクルートテクノロジーズは、従業員500名にビーコンを配布して4月に利用を開始したと発表した。ビーコンを社員が持ち歩くことで、専用のスマートフォンアプリから相手のプロフィール情報などを確認できるようにする。同社では、中途入社者が多く、会社に馴染めるようにするための施策を複数講じていたが、今回はビーコンを活用した仕組みで社内コミュニケーションの活性化につなげたい考えだ(関連記事:リクルートテクノロジーズ、社員にビーコン配布、相互にプロフィール情報などを参照)。

夏モデル3社から、発表会はドコモのみ

大手3キャリアから2016年夏モデルの新製品の発表があった。とは言え、発表会を開催したのはNTTドコモだけと、数年前までの喧騒を思うと落ち着いた発表だった。

NTTドコモは、スマートフォンが5機種、タブレット1機種、モバイルルーター1機種の合計7機種の新製品と、サービスの両面から「暮らしの快適」の実現をサポートする。スマートフォンのうち「Xperia X Performance SO-04H」(ソニーモバイルコミュニケーションズ製)と「Galaxy S7 edge SC-02H」(サムスン電子製)の2モデルは最大375Mbpsの「PREMIUM 4G」に対応。

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モバイルルーター「Wi-Fi STATION HW-01H」(ファーウェイ製)は3.5GHz帯のTDD方式とのキャリアアグリゲーションによる最大370Mbpsの通信に対応する。サービスでは、従来の「家のあんしんパートナー」を「dリビング」と改称し、新サービスを追加することと、「iコンシェル」の進化を掲げた(関連記事:ドコモが夏モデル、4つの新技術で快適さを提案、+dサービスでIoTも視野に)。

同じくNTTドコモは、大阪でも発表会を開催し、関西エリアに向けたトピックもアナウンスした。ネットワークの強化では都市部に力を入れており、5月19日からはじまる国内最速の375Mbpsが使える「PREMIUM 4G」をUSJや甲子園球場といった主要観光施設から、370Mbps対応についてはJR環状線各駅から順次エリアを拡げていく。併せて、地震対策や水害対策にも力を入れていることを説明した(関連記事:NTTドコモが関西エリアの4G対応拡大や災害対策強化を発表)。

KDDIは、ソニーモバイルコミュニケーションズとサムスン電子の最新フラッグシップモデルをラインアップに加えて発売する。6月中旬発売予定の「Xperia X Performance」と、5月19日発売予定の「Galaxy S7 edge」で、いずれもauの4G LTEのキャリアアグリゲーションに対応し、受信時最大370Mbpsの高速通信に対応する。

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Xperia X Performanceは、カメラの使い勝手向上やバッテリーの長寿命化を進めたXperia Xシリーズのフラッグシップモデル。Galaxy S7 edgeも、カメラにはデジタル一眼レフカメラなどで採用されている「デュアルピクセル技術」を採用するなど、カメラやバッテリーを強化している(関連記事:KDDI、受信時最大370Mbpsの「Xperia X Performance」と「Galaxy S7 edge」発売)。

ソフトバンクも、SoftBankブランドの2016年夏商戦向けのスマートフォンを3モデル発表している。「Xperia X Performance」「AQUOS Xx3」(シャープ製)「DIGNO F」(京セラ製)の3機種で、6月上旬以降に順次発売する。ドコモ、KDDIと同様にカメラ機能を高めた「Xperia X Performance」、激しい動きもなめらかに表示できるハイスピードIGZOを採用した「AQUOS Xx3」、耐衝撃や濡れた手での操作など使い勝手を高めた「DIGNO F」と、それぞれ特徴がある(報道発表資料:SoftBank、2016年夏商戦向けスマートフォンとして
3機種を発売

コンビニでデータチャージ、店舗で電子雑誌やマンガ

このほか、この1週間のトピックを紹介する。KDDIはセブン-イレブン・ジャパン と提携し、全国のセブン-イレブンにて「データチャージカード」の発売を開始した。auショップだけでなく、全国に1万8650店舗(4月末時点)で展開するセブン-イレブン店舗でデータチャージカードを購入できるようになる。データチャージカードは、1.5GB (1620円)、3GB(3240円)、5GB(5400円)を用意する(報道発表資料:全国のセブン-イレブンでスマホのデータ容量の購入が可能に! 「データチャージカード」発売開始について)。

店舗といえば、待ち時間などに雑誌やコミックを読む機会も多いが、そうした店舗向けに電子雑誌、コミックの読み放題サービスを提供するというニュースもあった。ビューンが提供する、法人向けの新サービス「ビューン読み放題スポット」がそれだ。ビューン読み放題スポットは、店舗を展開する法人に向けたサービスで、70誌以上の雑誌と1万冊以上のマンガを店舗への来店客に配信できるもの。店舗などを展開する法人が、手軽に雑誌やマンガの読み放題サービスを導入できるようになる(関連記事:店舗で「雑誌・マンガの読み放題」を手軽に提供可能に、ビューンがサービスを開始)。

最後に、次世代移動通信システムに関する技術面での連携の話題。ノキアは、KDDIとの間で、次世代モバイルネットワークで使用される5Gネットワーク技術を共同で評価、研究開発することに対する基本合意書を交わしたと発表した。両社はこの基本合意により、試験用5Gシステムによって研究開発と実証実験を共同で実施する(関連記事:ノキアとKDDI、5Gネットワーク技術を共同で研究・実証へ)。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。

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