スマホ感覚でSNSをコンテンツ化、デジタルサイネージ管理システム「ENPLUG」サガシキが販売開始

2017.06.07

Updated by Asako Itagaki on 6月 7, 2017, 07:00 am JST

米国で1000社以上の企業に導入されているクラウド型デジタルサイネージ管理システム「ENPLUG(エンプラグ)」が日本に上陸する。パッケージやダンボールのデザイン、製造などを行うサガシキが日本国内での独占販売権を獲得し、6月6日から販売を開始する。

アプリで外部コンテンツのリアルタイム表示を可能に、将来はAIによるコンテンツ制御にも対応

「従来のデジタルサイネージには、設定の難しさ、価格の高さ、ディスプレイごとに異なるソフトが必要といった問題があった。次世代のサイネージシステムには、『オーププラットフォーム』『アプリマーケット』『インテリジェントな自動化』が必要だと考えた」Enplug社のCEOであるNanxi Liu(ナンシー・リュー)氏はそう述べた。

セットトップボックス「ENPLUGデバイス」をHDMI接続することで、あらゆるHDディスプレイをデジタルサイネージとして利用可能になる。サイネージの制御はウェブブラウザ経由でアクセスできるダッシュボードから行う。コンテンツ配信設定は、ダッシュボードから用意されているアプリを選び設定する。操作は「スマートフォンを操作できれば誰でも操作できる」(株式会社サガシキ 代表取締役社長 枝吉宣輝氏)というほど直観的だ。

コンテンツの表示はアプリを利用して設定する。アプリマーケットには画像や映像の表示をコントロールする「Graphics&Video」、天気予報や交通情報などのコンテンツの他、Twitter、インスタグラム、Facebook、Yelp、Swarmのフィードをハッシュタグごとにリアルタイムに表示可能な「Social Media Wall」や、インスタグラムの写真や動画をコラージュして表示する「instagarm wall」など外部の情報を取り込みサイネージ上に簡単に表示できるアプリが用意されている。ハッシュタグの投稿数など、エンゲージメント指標を分析・出力することも可能。

また、今後は社内コミュニケーションツールとしても利用できるよう、SlackやSalesforceなどの業務システムのデータを表示するアプリも提供される。APIが公開されており、ユーザーがアプリを開発することも可能だ。

▼ENPLUGデバイス。

▼コンテンツはダッシュボードで操作する。ディスプレイの状態もダッシュボードで管理できる。ダッシュボードのローカライズはサガシキが行った。

▼普通のディスプレイがサイネージとして活用できる。

▼ENPLUGに含まれるアプリ(enplug.co.jpより)。この他にも、有料で提供されるメニュー作成アプリやダッシュボードアプリもある。今後、Slack、Salesforceなどにも対応する。
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また、年内をめどに、AIを利用して場所や天候などに応じたコンテンツの自動制御にも対応する。「例えば、カフェのメニューを、寒い日には温かい飲み物が上の方におすすめとして表示されるように、AIで制御することもできるようになります」(リュー氏)

ENPLUGデバイスは年間数万台が出荷されており、世界42カ国、12言語で利用されている。Google、Oracle、GEなどの大手企業も顧客に名を連ねる一方で、個人経営のカフェが店内メニューをサイネージ化するのに活用するなどユースケースは幅広い。

「日本はデジタルサイネージの巨大な市場。日本に製品投入できることは嬉しく、最高のチームと最高の製品でやっていけると思っている」と期待を見せた。

▼ENPLUG社CEO ナンシー・リュー氏(左)とサガシキの枝吉宣輝代表取締役社長

サイネージもパッケージも「お客様の商品を売れるように店頭で見せる」点は共通

これまでダンボールやパッケージなどどちらかといえばアナログな販促物制作に携わってきたサガシキがデジタルサイネージに参入したのは、印刷市場が縮小する中で次の一手として「デジタル」の必要性を感じたからだという。「お客様の商品を売れるようにするために店頭で見せるという仕事をしていて、アナログとデジタルを併用することが大切だと考えた。海外ではENPLUGが普及していると知り、2年前からナンシーとはミーティングを重ねていた」(サガシキ 枝吉氏)

ENPLUGの特徴として枝吉氏は「操作が簡単」「SNS連動などによるブランディングができる」「アプリやAPIを利用した拡張性がある」「安価であり地方企業でも導入できる」を挙げた。今後、外国人観光客への多言語案内対応や、事業所内でのリアルタイム情報共有など、デジタルサイネージが使われる場面は増えると見ている。

価格はENPLUGデバイスが29800円(税別)の買い切り。加えて、ディスプレイ数に応じた月額利用料が必要。ディスプレイ10台まで利用可能な「BUSINESS」プランは月額49,000円(1台あたり4,900円)となる。販売は法人向けにはサガシキおよび営業代理店、個人向けにはネット販売を準備中。販売目標は初年度300台、3年後に3000台を目指す。

【関連情報】
米国で“シェアNo1”のデジタルサイネージ管理システム「ENPLUG(エンプラグ)」が日本初上陸
Enplug 公式サイト

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集長。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2013年春、長年住んだ中目黒を離れて、世界一高い電波塔の近所で下町生活を満喫中。