[2012年第10週]新型iPad発売へ、東日本大震災1年、アップルが出荷首位に
2012.03.12
Updated by Naohisa Iwamoto on March 12, 2012, 12:00 pm JST
2012.03.12
Updated by Naohisa Iwamoto on March 12, 2012, 12:00 pm JST
3月の声は聞いたものの首都圏でも春がまだ遠いこの週、アップルから待望の新型iPadの発表があった。また東日本大震災から1年が経過することを受けて、キャリアーからの災害に備えた対策などの発表も相次いだ。
米国時間の3月7日、アップルはiPadの新モデルを発表した。従来よりも約4倍の高解像度となる「Retina」ディスプレイや500万画素のカメラを搭載、米国では「4G」のLTEサービスが利用できる。
日本での発売日は米国と同日の3月16日。Wi-Fiモデルは発表に合わせてアップルストアで予約可能となった。アップルストアでのWi-Fiモデルの価格は16GBが4万2800円、32GBが5万800円、64GBが5万8800円、カラーはブラックとホワイトの2色を用意する。なお、米国での発表時に、旧モデルであるiPad 2の価格改定が発表されており、日本のアップルストアでもiPad 2 Wi-Fiモデルの価格が3万4800円に改定された(関連記事:新しいiPadは「4G」対応、日本発売は3/16)。
週末の3月10日、ソフトバンクモバイルは、新しいiPadのWi-Fi+4Gモデルを3月16日に発売することを公式に発表した。発売日である2012年3月16日から5月31日までの期間は、「iPad for everybody」キャンペーンとして、本体の実質負担額0円からで利用できるキャンペーンを実施する。3月10日から、全国のソフトバンクショップと量販店で予約受付を開始している(関連記事:iPad Wi-Fi+4Gの予約受付をソフトバンクモバイルが開始)。
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3月11日は東日本大震災から1年となる日。各キャリアーは、災害対策などに力を入れていることをあらためてアピールした。
KDDIは「災害用伝言板サービス」に、災害時にGoogleが提供する「Google パーソンファインダー」およびNTT東日本・西日本が災害時に提供する「NTT東西災害用ブロードバンド伝言板 (web171)」のリンクの掲載を始める。大規模災害時の安否確認方法を拡充させる方策の1つである(報道発表資料:auの「災害用伝言板サービス」の機能拡充について)。
またKDDIは、「復旧エリアマップ」の情報を「Google災害時ライフラインマップ」に提供する。より広範なサービスからau携帯電話のサービスエリアの復旧状況を確認できるようにするとのことだ(報道発表資料:災害時の復旧エリアマップの拡充およびGoogle災害時ライフラインマップとの連携について)。
一方、ソフトバンクモバイルは、東日本大震災の継続的な被災地支援を目的に、月々の利用料金の請求に合わせて寄付ができるオプションサービス「チャリティホワイト」の期間を延長することを発表した。加入・寄付受付の終了日を2013年3月31日から2014年3月31日に変更している(報道発表資料:「チャリティホワイト」の受付期間延長について)。
イー・アクセスは、東日本大震災から1年を迎えるに当たって、所感と具体的な対策について発表した。インフラサービスを提供する企業として、「社会的な責任を全うすべく、心を新たにし、努力を重ね」ていくとの所感を表明。ネットワークオペレーションセンター(NOC)を大阪に設置して東阪の二重体制での運用を行うことや、緊急時車両の追加配備などの対策を講じる(関連記事:イー・アクセス、災害時の対策や運用体制の整備状況を発表)。
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IDC Japanは、2011年の第4四半期と2011年通年の国内携帯電話市場の出荷台数の統計を発表した。第4四半期のベンダー別シェアでは、iPhone 4Sが好調のアップルが初の首位に立った。スマートフォン出荷比率は第4四半期には64.7%に達し、スマホ時代の到来を明確に示している(関連記事:2011年4Qの国内携帯出荷はアップルが26.6%で首位に、スマホ比率は65%へ)。
電気通信事業者協会(TCA)は、2012年2月末の携帯電話・PHSなどの事業者別契約数を発表した。携帯電話の純増はソフトバンクモバイルが連続首位となった。NTTドコモのLTEサービス「Xi」は2月も好調が続き、31万を超える純増。UQコミュニケーションズのWiMAXサービスは、205万と200万の大台に乗せた(関連記事:2012年2月の契約純増、ソフトバンクが28万超で首位、Xiは31万超)
このほかのトピックを紹介する。ビットワレット、KDDI、大日本印刷(DNP)の3社は、近距離無線通信技術「NFC」を使った電子マネーシステムのプロトタイプを開発したと発表した。併せて、NFCに対応したスマートフォンやICカードでの技術検証を行った結果も公表した。開発した電子マネーシステムは、NFCのTypeAプロトコルを用いたプロトタイプ。世界中でインターネットの普及が進んでいることを受け、情報を集中管理できるサーバー管理型のシステムを採用している(関連記事:ビットワレット、KDDI、DNPがNFC TypeA利用の電子マネーを開発)。
ソフトバンクモバイルは、プリペイドサービスの「プリモバイル」に契約解除料を設定する提供条件の改定を発表した。契約から1年以内の解約で、9975円の契約解除料がかかるようになる。2012年4月4日の契約から適用する。提供条件の改定により、プリモバイル契約後にMNPなどで転出したり、すぐに解約するような傾向に歯止めをかけることになる(関連記事:ソフトバンク、プリペイドサービスに1年未満の解約で解除料を設定)
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