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【雑談】熊本在住です。しかしドローンにおいて今のところ私は無力

2016.04.19

Updated by WirelessWire News編集部 on April 19, 2016, 13:55 pm JST

WirelessWire Newsでもたびたび取り上げてきた「ドローンで人命を救う」Project Hecatonchair 広報担当の稲田悠樹氏は、熊本を拠点に活躍するドローンカメラマンでもあります。4月19日、ご自身が運営するドローン情報サイト「DRATION」に、熊本地震で被災されたご自身の視点から、「実際の災害におけるドローン」についてエントリーを綴られています。実際に災害時のドローン活用に向け動いてきたのに、今、自分の目の前で起こる災害に対して何もできない無力さを率直に綴られると共に、今後復興に向けてドローンができることは何かについての問題提起をされています。

稲田氏より転載の許可をいただきましたので紹介します。
なお、掲載されている現地の写真などについては、元のエントリーでご覧ください。

(転載ここから)


20160419-dration-eyecatch

Top画像は、我が誇り熊本城の石垣です。

私は熊本在住です。その中からドローンについて思うことを書こうと思います。今回の地震によっていろんなことがおきています。(本当にひどい状態の写真が沢山ありますが、UPできませんでした。)

【目次】

1 私は今のところ無力
2 災害時の利用って?
2.1 国土地理院
3 今後
4 余談:今日までの起こったこと
5 読んで下さった皆様へ
6 最後に
6.1 以下をコピーしてシェアしていただけるとありがたいです。

1. 私は今のところ無力

災害時にドローンは役に立つ!そう思っていました、しかし現状そうなってみると、ドローンは役に立つかもしれない、でも自分は今のところ無力と感じました。

日頃サイトでドローンの情報を発信していますが、日常でいうと様々な企業の方からご依頼を頂いて、空撮をしている時間の方が多いです。がしかし、今回の地震によって「私が飛ばすことは無い。」と思っています。 それはなぜかと言うと、依頼主がいないからに他なりません。

地震から5日目の今まだまだ生活にいっぱいいっぱいな方ばかりです。自治体からの依頼があればと考えましたが、自治体の方からは、事前の密なやり取りの上でご依頼を頂いていますから、今はそれどころではありません。法規制対象外の場所であったとしても、いかに空の目が便利とは言え依頼主がいない以上飛ばすわけにはいきません。誰かの何かが写るので。

また救助などにおいても、警察、消防や自衛隊の方がメインです。そこに割って入るのは非常に迷惑な行為です。事前の取り決めや連携の状態が作れていない私はどうやっても飛ばすことは叶いません。 つまり事前の取り決めなしにはどうにもなりません。

2.災害時の利用って?

では、ここ最近災害時のドローンの利用について様々なニュース等でていますが、具体的に何を撮影して、どう使うのか?が、謎です。 先に書いた通り救助においては、警察、消防や自衛隊の方がメインです。その組織からの外部委託ってイメージつきません。消防や自衛隊の方自身がドローンを利用するなら有りだと思います。ぜひ訓練に取り入れて頂きたいと思います。

2.1 国土地理院

情報を渡す組織としてはやっぱり国土地理院だな。と思いました。撮影&オルソ作成に関しては、全く同じことを私もできるのですが、他の組織との連携具合や運用の取り決めがある以上国土地理院のかたのお仕事だなと。

UAVによる動画:http://www.gsi.go.jp/BOUSAI/H27-kumamoto-earthquake-index.html#aa

3.今後

ライフラインが安定してきた後の復興のフェーズになったら少しは役に立てるのかな?と思っています。壊れた建築物の状況把握を建築・建設関連の方からご依頼を頂ければですが。 街なかを歩くと倒壊した建物、建設中のビルの足場の崩れ、橋の破損、瓦の飛び具合など、人が行って観るには危ない場所が多数あります。そこでの利用がイメージつきました。

4.余談:今日までの起こったこと

14日:最初の大きな揺れ。益城町の倒壊などのニュースが流れる。幸い私の自宅は、5km離れており家の物は落ちまくったが、大きな被害はなかった。ただ、ドローンの出番があるかもと思い熊本での飛行許可申請の書類を作成開始。

15日:書類作成のラストスパート中に、2度目の大きな揺れ。PCのディスプレイを必死に押さえた。家のいろんな物が壊れまくっていた。家族と急いで車に逃げ込み車中泊。朝自宅横の壁ば壊れまくっていることに気づく。

16,17日:生活の為の水や食料の調達に動く。幸い電気と水は復活。その合間で情報収集や、ドローンの出番について情報を集めるが、ライフラインの確保にみんな追われていると感じ出番は無いなと思う。また東京の知人を通じ国交省への書類を提出してもらう段取りが組めた。

18日:少し余裕が出たので、被害地の益城町の知人の元へ。圧倒的な倒壊状況と警察、消防、自衛隊の方の活躍ぶりをみるが、その道のプロ以外の活躍の場は無いなと確信。

5.読んで下さった皆様へ

多分この記事を読んでくださっている方は、ドローンに何かしら携わっている方だと思います。ご自身の地域がもしも災害にあったら、ドローンをどこで誰のために飛ばすのかを具体的に詰めて、安全な仕組み作りを今すぐに、いろんな方を巻き込んでして頂きたいと思います。 そして、もし必要であれば、何でも協力させてください。お気軽にご連絡頂ければと思います。

DRATIONのFacebookページ
20160419-dration-1

この文章を書いている間に3回揺れました。今なお安心して寝ることが出来ない方が、沢山いると思うと一刻も早い復興を願うばかりです。 阿蘇の雄大な自然や、天草の透き通った海をまた空撮しに行きたいなと切に願います。

https://youtu.be/ibwcpk0JhUM

6.最後に

SNSで●●が足りない。という投稿をSNSの熊本の知人を通じて多数見る。しかし情報が散らばりすぎ&各々の書き方すぎて、まとまっていないと感じたため以下のまとめる為のアンケートフォームを作成しました。

以下をコピーしてシェアしていただけるとありがたいです。
頂いたアンケート結果も表としてすぐ観ることができますので、円滑に回ればと思います。
- どこでどれだけ足りない? http://goo.gl/forms/COHZojWqXZ
- 回答まとめ https://goo.gl/lfhb6c


(転載ここまで)転載元:DRATION http://dration.com/

稲田さんありがとうございました。これ以上被害が広がることがないよう、お祈りしています。
また、私たちも、今後の仕組みづくりのお手伝いにつながるような情報を提供していきたいと思います。(WirelessWire News編集長 板垣朝子)

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