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iPhone 16シリーズ、5Gミリ波対応は引き続き米国モデルのみに

5G News Sep 4th. week, 2024

2024.10.11

Updated by Wataru Nakamura on October 11, 2024, 15:15 pm JST

米アップルは現地時間9月9日、新型の「iPhone 16」シリーズ4機種を発表した。独自の生成AI「Apple Intelligence」の搭載や新たな「カメラコントロール」ボタンなどのアップグレードが注目されている新型モデルだが、5Gミリ波への対応はこれまでと同様に米国モデルのみに限られた。

アップルのWebサイトによれば、5Gミリ波に対応するのは「iPhone 16: A3081」、「iPhone 16 Plus: A3082」、「iPhone 16 Pro: A3083」、「iPhone 16 Pro Max: A3084」の4モデル。これらは米国市場向けで、いずれも物理SIMトレイなし(eSIMのみに対応)のモデルである。なお、「iPhone 16」シリーズでは、前モデルでミリ波アンテナが搭載されていた場所に「カメラコントロール」ボタンが配置され、ミリ波アンテナは本体フレームに内蔵される形となっている。

アップルは2020年、初の5G対応となった「iPhone 12」からミリ波5G対応のモデルを米国で発売。しかし、ミリ波の普及が十分ではない米国以外では、これまでSub6帯の5G対応モデルのみが販売されている。ミリ波対応モデルについては、通常モデルに比べてコストが60-120ドル高いとのアナリストの見積もりもあり、同社は近年、米国市場向けでも廉価版の「iPhone SE(第3世代)」や最新のセルラー版「iPad Pro」などからミリ波対応を外していた。

ミリ波技術はより高速な5G通信を提供するものの、通信距離が短く、ガラスや樹木などの障害物を貫通できないといった弱点がある。このため、米国でも都市部での利用が中心となっており、農村部や郊外ではSub6帯の5Gがより普及している。

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中村 航(なかむら・わたる)

1985年生まれ。福岡県福岡市出身。翻訳者。テクノロジーやファッション、伝統工芸、通信、ゲームなどの分野の翻訳・校正に携わる。WirelessWire Newsでは、主に5G、セキュリティ、DXなどの話題に関連する海外ニュースの収集や記事執筆を担当。趣味は海外旅行とボードゲーム。最近はMリーグとAmong Usに熱中。

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