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大関 真之 masayuki_ohzeki

1982年東京生まれ。2008年東京工業大学大学院理工学研究科物性物理学専攻博士課程早期修了。東京工業大学産学官連携研究員、ローマ大学物理学科研究員、京都大学大学院情報学研究科システム科学専攻助教を経て2016年10月から東北大学大学院情報科学研究科応用情報科学専攻准教授。非常に複雑な多数の要素間の関係や集団としての性質を明らかにする統計力学と呼ばれる学問体系を切り口として、機械学習を始めとする現代のキーテクノロジーを独自の表現で理解して、広く社会に普及させることを目指している。大量の情報から本質的な部分を抽出する、または少数の情報から満足のいく精度で背後にある構造を明らかにすることができる「スパースモデリング」や、次世代コンピュータとして期待される量子コンピュータ、とりわけ「量子アニーリング」形式に関する研究活動を展開している。平成28年度文部科学大臣表彰若手科学者賞受賞。近著に「機械学習入門-ボルツマン機械学習から深層学習まで-」、「量子コンピュータが人工知能を加速する」(共著)がある。

【T-QARDの挑戦】東北大学と東京工業大学の間で連携協定が結ばれる

東北大学では2017年10月より量子アニーリング研究開発センター(T-QARD:Tohoku university Quantum Annealing and Research Development)を立ち上げ、国内に […]

2018.09.07

知的情報処理の最前線:量子アニーリングが日本に戻るとき

2017年6月26日より4日間Adiabatic Quantum Computing Conference 2017 (AQC2017)Tという国際会議が東京リクルート本社で開催されている。この会議が開かれている様子がN […]

2017.06.27

知的情報処理の最前線:D-wave Systemsは止まらない

随分と記事を書くのをサボってしまい、楽しみにしていた読者には悪いことをした。完全に筆者の怠慢である。 一方で研究者として、ちょっと面白い世界を覗き見ていたのも事実だ。その新しい世界について紹介するために、量子アニーリング […]

2017.05.19

⑦理論物理学の方法で、イノベーションの種を探す

「世の中はシンプルな法則で出来ている」と考えるのが、理論物理学の信念である。カンニング検出システムで使われた技術は、カンニングという1つの事例にだけあてはまるものではなく、よくよく探してみれば同じ技術が適用できる現象はたくさんある。

2017.04.06

⑥3DCGとBack to the Future―大関 真之の原点

漫画を描くことが大好きだった大関少年は、中学で3DCGと出会いその面白さにのめりこんだ。高校時代に応募した文化庁メディア芸術祭では残念ながら落選したが、なんと強豪の中最終選考まで残ったという。

2017.03.06

⑤「好き」を活かしたチーム構築

同じ研究者であっても、それぞれ個性があって当たり前である。一流の研究者を目指す時その分野のリーダーとなることが求められがちだが、本来リーダーは少数でよく、プレーヤーとして能力を活かす自由もある。

2017.02.28

④カンニング検出システムができるまで

大学では、学生だけでなく教員からも教育が疎んじられている雰囲気があるが、大関はそんな雰囲気を変えたいと思い続けてきた。そこで授業の中で学生自身に自由に実験させ、科学的研究としても価値ある成果を出そうと考えた。

2017.02.17

③研究者人生のターニングポイント

大関のターニングポイントは大学院時代にある。当時の奨学制度に落ちてしまい、生活費を稼がないといけない状況となったため、予備校講師と研究の二足の草鞋を履くことになった。

2017.01.23

②理論物理学からカンニングの研究へ-法則はみんな同じ

大関はこれまで磁石の理論的研究を行ってきた。この理論では、個々の磁石原子の強さは「磁場の強さ」と「周囲の磁石原子からの影響」の足し算によって記述される。しかしこの理論は磁石にだけあてはまるものではない。

2017.01.13

①なぜ理論物理学者が機械学習を研究したか

機械学習とは情報学の分野であり、理論物理学者である大関にとっては異分野と言える。それではなぜ大関は機械学習の研究をするのだろうか。機械学習とは膨大なデータの背後にある本性を読み取る技術であるが、この機械学習の一つにスパースモデリングがある。

2016.10.25

知的情報処理の最前線:D-waveマシンの本当のところ

好評をいただいて引き続き、いわゆる「量子アニーリング」という計算方式について不定期に連載を続けている。特にビジネス的にも注目の集まる世界初の商用量子コンピュータと言われるD-Waveマシンについては、読者の皆さんの関心も […]

2016.09.21

知的情報処理の最前線:日本の逆転劇「量子アニーリング」研究が盛り上がる

日本に量子アニーリングマシンがやってきた。前回の記事で紹介したようにハーディス株式会社がD-Wave Systems社と日本販売について提携を開始した。 それでは日本で量子アニーリングを実現する動きはあるのだろうか。 実 […]

2016.09.06