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特集:モビリティと人の未来 mobility-future

自動運転によって変わるのは自動車業界だけではない。物流や公共交通、タクシーなどの運輸業はもちろん、観光業やライフスタイルが変わり、地方創生や都市計画にも影響する。高齢者が自由に移動できるようになり、福祉や医療も変わるだろう。ウェブサイト『自動運転の論点』は、変化する業界で新しいビジネスモデルを模索する、エグゼクティブや行政官のための専門誌として機能してきた。同編集部は2019年2月に『モビリティと人の未来──自動運転は人を幸せにするか』を刊行。そのうちの一部を本特集で紹介する。

自動運転社会に向けて必要な議論の設定とは

自動運転の議論における、「避けて通れないが、まだよく理解されていない抽象概念」に関して、私は、現時点では「移動の価値」に着目するのが良いと考えている。移動という現象はこの世に溢れており、誰しもが日常的に体験し、個人差はあれど何かしら課題や欲求を抱えているからだ。

2019.06.10

自動運転車が「安心」を獲得するために必要なこと

安心は心理的・主観的な概念だと書いた。それはそれで間違ってはいないはずである。もっとも、これも、何度か書いてきたことだが、安心を英語に直せ、と言われて、直ぐに思いつく言葉は何だろう。

2019.06.04

孤独な「自動運転される都市」

自動運転される都市は可能か? これは、私たち建築家にとっては相当な難題である。もし自動運転される都市空間があるとしたら、それはどのように設計されるのか。一人一人の人間にとってストレスのない都市は、今後、どのような […]

2019.05.20

自動運転車はなぜ「怖い」のか

大前 新しい技術に対する「ちょっと怖いな」という感覚はどうして起こるのでしょうか。 佐倉 「怖い」とか「不安」という心理的なリスクの感覚と、数理的に客観的に評価したリスクとはズレがあります。飛行機事故なんて確率論としての […]

2019.04.23

自動運転で、人はクルマと「関係」を築けるか

これまでクルマというのは、ドライバーの身体の拡張としてあり、その一部として機能していた。ドライバーの「行為─知覚カップリング」のなかでは、行為系の一部に組み入れられていた。では、手動運転と自動運転の切り替えが可能な自動運転車において、「ここからは〈自動運転モード〉だよ!」とそのボタンを押したとき、ドライバーとその身体の一部としてあったクルマとの関係はどのようなものとなるのか。

2019.04.05

自動運転は都市をどのように変えるのか?

かつての新しい交通手段の登場と普及はわれわれの生活を大きく変えてきた。19世紀にヨーロッパの都市構造を変容させた交通機関が鉄道だったとすれば、20世紀のアメリカでは自動車がそれに代わったといえる。近代を迎え、建築のレベルでは、鉄、コンクリート、ガラスが主要な材料となり、世界中に同じようなビルが並ぶ風景を出現させた。

2019.03.27

スマートグリッドシステムで、日本は巻き返しを図れるか?

電力システムの高度化は、最近、スマートグリッドという呼び方で、特に欧米で進んでいる。多様なセンサーからの情報を統合して活用する技術(IoT)が電力系統にも導入され、電力システムでデジタル化が進んでいるのだ。日本でもスマートメーターの導入が数年前から開始された。

2019.03.13

自動運転は運輸ドライバーの仕事を奪うのか?

自動運転および、それを支える技術としてのAIに対する運輸事業者の関心は高い。2017年4月20日に協議会が初の公開イベントとして開催した「TDBCフォーラム2017」の 参加者アンケート(有効回答数198人)でも、興味のあるテーマはとの問いに対し、「自動運転・ AI」(システム)に興味があるとした人数が、約60%とトップだった。

2019.03.05

止まらない衰退。地域公共交通を守り育てるには「移動することの楽しさ」を提案すべき

地方部の地域公共交通がこの半世紀近く衰退の一途をたどってきたのは、モータリゼーション進展によって「売り手市場」の維持が不可能になっていったにもかかわらず、サービスの見直しが進まなかったことが大きい。90年代までは運賃値上げを繰り返し、利用者減少とさらなる値上げとの負のスパイラルが止まらなくなった。そのため値上げを凍結する代わりに経費節減に走り、サービス切り下げを進めた。

2019.02.26

自動運転は移動の「価値」を変えるか

自動運転が私たちの生活をどう変えるのかを考える際に重要なのは、私たちの生活の中での「移動」にどのような価値があるか考えることだ。

2019.02.19