あいまいの政治学 2023.03.08 国内で旅行する際よくレンタカーを利用するが、タイプを限定しないので、いつも使っている車とは違う、様々な会社の車に乗るはめになる。ハンドルの手応え、特にその「あそび」が車種によって微妙に違う。
自然とともに美しさを追求する左官という職業 2023.03.06 日本の建築・都市の文化的な基層である「ものづくり人」の世界が急激にすり減ってきている。ものづくり自体は面白くて好きだという人が少なくないはずなのだから、もっと色々な人が気楽に出入りできる世界になれば、日本の建築・都市の文化的な基層は未来に繋げられるその厚みを保ち続けられるだろう。
《3月28日配信》 シンギュラリティはすでに起きている? 予想を越えるAI技術とその空洞の中身 2023.03.03 現在、データを扱う多くの領域でAIは凄まじい進化を遂げています。特に、計算すること、大量のデータから適切なものを選び出すこと、情報を組み合わせることといったオーダーに対する処理は、AIは人の能力を遥かに凌ぎます。
「いのち」をめぐる様々な実験の舞台となる大阪・関西万博 2023.03.03 万博思考をめぐる考察も3回目となる。最終回となる今回は、開幕まであと3年弱と迫ってきた大阪・関西万博(正式名称:日本国際博覧会2025)を取り上げたい。
資源を探し、国を守る。雲を貫く電波の眼 2023.03.01 地球観測衛星は、地球を周回する軌道から地球表面を観測する。観測する手段は光、地表を照らす太陽光の反射をつかう。この時、光は大気の層を通過する。
知ることは、領ることである 2023.02.27 パンドラの匣(はこ)は、開けてはいけないもの、の代表格だ。詩人ヘシオドスの伝える神話では、パンドラはプロメテウスの弟エピメテウスに贈り物として与えられた女性。その時の持参品がピトス pithos と呼ばれるもので、本来ならば甕(かめ)だけれど、匣になったのは、人文学者エラスムスがラテン語に訳した時にピュクシス pyxis(箱)とした為らしい。
「知性」は再び浮上するか 2023.02.22 1994年に刊行された橋本治の『浮上せよと活字は言う』は、橋本治による書物論であり、出版論である。なかでも1970年代後半以後、決定的に大きな変貌を遂げた雑誌について論じることに多くの紙幅が費されている。
インフラ美学のすすめ 2023.02.21 科学技術社会学(STS)の分野において、目に見えて派手に展開する新興テクノロジーだけでなく、その背後に隠れて地道に社会を支えているさまざまなテクノロジー、すなわちインフラ技術の働きにも目を向けようと提唱したのは、スター(S.L. Star)である。
西洋中心主義者には見えない、中世の立役者 2023.02.20 マルティン・ルターがカトリック教会の腐敗に対して発表した95箇条の論題をきっかけとして宗教改革がはじまり、世界史は大きく変わった。一般的にはそう考えられることが多い。
ヴァーチャル世界が拡大する時代に、共感覚的な体験は作れるか 2023.02.17 大正時代は、近代化を目指す日本において政治・経済・文化が大きな変貌を遂げようとした激動の時代である。東京や大阪などの都市では、西洋建築物が増え始め、自動車や電車が路面を走り、洋装が流行り始めた。