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大谷 悠 yu_ohtani

NPOライプツィヒ「日本の家」共同代表。ドイツ・ライプツィヒ在住。東京大学新領域創成科学研究科博士課程所属。1984年生まれ。2010年千葉大学工学研究科建築・都市科学専攻修士課程修了。同年渡独。IBA Lausitzにてラオジッツ炭鉱地帯の地域再生に関わる。2011年ライプツィヒの空き家にて仲間とともに「日本の家」を立ち上げる。ポスト成長の時代に人々が都市で楽しく豊かに暮らす方法を、ドイツと日本で研究・実践している。

住み慣れたまちが失われるとき、私たちはどうするべきか―旧東ドイツの衰退都市で行なわれた、まちの「お葬式」

2014年、人口減少問題検討分科会が「2040年までに日本の896市町村が消滅する」と発表したことが話題になりました。人生のエンディングを受け入れ準備をすることを「終活」といいます。同じように「いかに消滅を受け入れるのか」という、まちの「終活」を考えることもこれから重要になってくるのではないでしょうか。今回は旧東ドイツの元産炭都市で行なわれたまちの「終活」について、「消滅するまち」に対してどんなことができるか考えていきます。

2018.05.10

「まず現地に来てください」100軒の空き家再生を実現した移住サポートの「現場主義」 – 尾道

豊田雅子さんは尾道出身。NPO法人尾道空き家再生プロジェクトの代表であり発起人です。なんとか空き家を取り壊しから救えないかと2000年ごろから帰省のたびに山手地区を歩きまわり、独自に情報を集めるようになりました。

2018.03.15

「空き家」という悩みが魅力となってまちを再生する – 尾道

尾道は瀬戸内を代表する風光明媚なまちです。中世以来、尾道と向島の間にある尾道水道(瀬戸内海)に面した港町として栄え、特に近代化の過程で物流の拠点となり、商人たちが明治以降に社寺に寄進すると共に見晴らしの良い山手地区に別荘を構えてきました。こうしてのどかな瀬戸内海と神社仏閣と民家が並び立つ山手地区からなる、尾道独自の豊かな風景が育まれました。

2018.03.13

シャッター商店街を蘇らせる最高の担い手は「鬼嫁」たち- 鳥取県湯梨浜町松崎

鳥取県湯梨浜町の松崎では、明治以前から、毎年稲刈りの季節に農耕具や日用品を取り引きする市が立っていました。当時は町外各地から買い付けに来る人が多かったそうです。戦中に一時中断されていましたが、東郷町が発足した1953年に地元の商工会が復活させ、毎年10月の3と8のつく日に市を立てたことから三八市(さんぱちいち)と呼ばれるようになりました。

2017.12.04

「空間」と「地元のコミュニティ」がトガった若者を惹きつける – 鳥取県湯梨浜町松崎

鳥取駅から山陰線で小一時間。松崎駅を降りると、「歓迎!東郷温泉」と書かれた看板と年季の入った商店街が現れます。風光明媚な“観光地”ですが、休日にもかかわらず「どこに温泉があるのだろう」と思うくらいに人もまばら。観光客の姿も見かけません。

2017.12.01

脱外注!文化と歴史を織り込んだ手作りの「祭り」がまちと人を変える – 「風雲!小倉城」

「風雲!小倉城」はプロのアーティストやイベンターに頼らず、地元の人々、地元の企業と商店、地元の行政が協働することで実現した小倉オリジナルの芸術祭です。2014年春に行われたリノベーションスクール@北九州の一企画として、3月21日と22日の二日間にわたって行われました。

空き家を「資源」として活用することで都市に新たな活動を呼び込む – ライプツィヒ「ハウスハルテン」

空き家と移住者、そこから生まれる新たな活動。まちにはどんな未来が待っているのか。今回は90年代に凄まじい人口減少を経験したことで、「空き家」から都市の未来を切り開く必要に迫られたドイツ・ライプツィヒの取り組みを見ていきましょう。

2017.11.30

②「相乗り」はいかにして社会に定着するか?

今回は筆者のドイツ暮らしの体験を手がかりに、自動車の「相乗り」について考えていく。筆者は2010年からドイツに暮らしている。ドイツに来たばかりの頃は田舎に暮らしていたが、仕事と余暇の両方の時間をほとんど同僚と過ごしていたので、移動するときは車に同乗させてもらうことが多く、不便は無かった。

2017.06.09

①「持つ」から「使う」へ─カーシェアリングの2つの形

ライプツィヒのまちなかを歩いていると、駐車場のような場所に数台の“Teil Auto(タイル・アオト)“とかかれた車が駐車していることがある。これはライプツィヒをはじめとした旧東ドイツ地域でシェア数を伸ばしているカーシェアリング会社の車で、駐車場のような場所は車がプールされているカーステーションだ。

2017.04.11