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  • 「音楽 その光と塩」 1. 楽器の話

    2020.06.25

    「光と塩」というのは、新約聖書の中の私の一番好きな言葉です。イエスが「自分に従う人は、世の光でもあり、塩でもある」と述べたことに由来します。「光」は、人の目にも鮮やかに輝くし、「塩」は料理に入ってはいても目には見えず、それでも、それがなければ料理にならないばかりか、人間の命にも関わるものです。

  • スーパー書評「漱石で、できている」6
    トーマス・マン『選ばれし人』 文化の複数性、人類の普遍性

    2020.06.13

    マンの作品を取り上げるのであれば、誰もが『魔の山』や彼にノーベル文学賞をもたらしたとされる大作『ブッデンブローク家の人々』、あるいは『トニオ・クレーゲル』などから始めるのが順当だろう。それらの作品に対する敬意や共感は、誰にも劣らないつもりだ。

  • エリートと教養5 文系と理系

    2020.05.26

    高等教育を文系と理系に分ける、という制度上の仕組みは、日本ではすでに戦前からありました。旧制高等学校は、本来は大学予備門の役割を果たす組織として発足しました。つまり、今の高等学校と違って「高等教育に準じるもの」という位置づけであったことになります。

  • 和力表現事典10「縦組み」

    2020.05.13

    通常、文章を縦に書くことを「縦書き」と呼ぶが、デザインの世界では、レイアウトの意も含めて「縦組み」と呼ぶ。「横書き」も同様に「横組み」だ。

  • 橋本治さんなら、今、何を思うでしょう?

    2020.05.08

    2019年1月に亡くなられた、橋本治さんによる新刊『そして、みんなバカになった』(河出新書)が4月28日、刊行になりました。河出書房新社でこの新書を担当された辻さんに、この本の内容と今これを出版したのはなぜなのかについて […]

  • パンデミック後のまなざし「A・B・Cの選択」

    2020.04.27

    前の論考「パンデミックをつくったのは誰か」では、「新型コロナウイルス」という“自然現象”と「パンデミック」という“社会現象”の二つを分けて、「まなざしのデザイン」の観点から考えた。

  • エリートと教養 4 知識は「教養」か

    2020.04.27

    教養のあるなし、ということのなかに、知識のあるなしが、少なくともある程度含まれていることは、間違いありません。他書からの受け売りですが、ある翻訳書のなかに、「それはあたかも雪の中で聖ベルナルドゥスに出会った想いであった」という一文があったそうです。