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科学・技術・芸術の社会実装Social Implement of STEAM

オルタナティブとしてのシェアリング論

以前、コンゴ盆地の森に暮らすバカ・ピグミーの狩猟にかかわるタブーから、その背景にあるバカたちの「世界」の成り立ちについて考察した。今回は、そのタブーがあることによって、狩猟の成果、つまり肉が、バカたちの間でどのように分配されているのかを紹介し、その分配のされ方の特徴について「平等社会」との関連において考察してみたい。

2023.09.14

データの量だけで真理に近づけるわけではない。囲碁と認知症予防の現場から

医学研究においてもDXの波が押し寄せている。例えば創薬においては、スーパーコンピュータによってヒトがやれば気の遠くなるような時間のかかるシミュレーションを短時間で行うことで、創薬に必要な時間を大幅に短縮することができる。

2023.09.12

中国が覇権国家になるとしたら

ここでいう覇権国家とは、経済のプラットフォームの提供国をいう。そして覇権国家は、特にイギリスで見られたように、「自動的」に手数料収入により利益を入手することができる。これが、イギリスを典型例とするコミッション・キャピタリズムの実態である。

2023.09.07

AIが躍進させる地球観測領域。ただし必要なのは、ますます多くの観測データである

簡単な見積もりをしてみよう。地球の表面積はおよそ5億1,000万平方km、うち陸地が1億5,000万平方kmで、海洋が3億6,000万平方km。このうちの陸地を地球観測衛星で観測するとする。分解能としては、現在の民間地球観測衛星の上限である25cmを仮定しよう。パンクロマチックの画像を得るとして、1ピクセルに16ビットのデータ量を割り当てるとする。白をゼロ、真っ黒を65535としてグレーの階調を記録するという意味だ。

2023.09.05

10人に1人が認知症をもつ時代、人類の基本動作である「農作業」が危険な2分法を回避する

21世紀の半ばには高齢者(65歳以上の人)は人口の40%を超え、認知症をもつ人は1,000万人前後と推計されている。そのころ人口は1億人を下回っているのであるから、日本人の10人に1人は認知症をもつ可能性がある。

2023.08.31

美少女以外のヒロインは可能か? 宮崎駿の答えを読み解く

映画「ハウルの動く城」(2004)で、宮崎駿は「美少女以外のヒロインは可能か?」という問題に正面から取り組んだ。この作品では、ヨーロッパ風のファンタジー世界を舞台に、国家の戦争に駆り出される魔法使いたちの物語が描かれる。

2023.08.29

『君たちはどう生きるか』が大間違いである理由

「君たちはどう生きるか」は本当にコペルニクスに肖っているのか 物語は真実として語られる。「これは作り話だけど」と語り始めたら、誰も聞く耳を持たないだろう。「本当の話」であることを前提にして聞くものだ。すぐに思い当たるのが […]

2023.08.21

「持続可能性」が求められる時代に、テンポラリーな万博を開催する意味はあるか

2025年に開催される大阪関西万博。日本の行く末に大きな影響を与えることになるであろうこの一大イベントは、どうなれば「成功」だといえるのか。そこへ至るにはどのようなモノ・コト・考え方が必要なのか。

2023.08.10

伊勢湾台風レベルの台風がやってきたとき、我々はどうすべきか

1959年9月26日に日本に上陸し、過去に類を見ないほどの犠牲者を出した伊勢湾台風が、山ではどれほどの猛威を振るったのかについて山岳防災気象予報士の大矢康裕氏に語ってもらった。

2023.08.08

50年前の旅行エッセイから読み解く 高度経済成長後の日本人の心境の変化

最低3カ月はその地に滞在しないと、その国の事情はわからないといわれる。会話すら満足にできずに駆け足で巡ってきて来た国々で私なりに感じた事柄がある。

2023.08.03

太古の地球のデータが集積している、樹、サンゴ、氷

気温の上昇、降雨現象の極端化、台風の強化などは大気中の温室効果ガス濃度の上昇によって生じる、地球温暖化の一側面だと考えられている。例えば、気温が上昇すると、大気中の水分の保持量が増加するため、降雨現象がより極端化する。

2023.07.31

私たちは原初的な欲求を満たすために情報を摂取している

情報機器の急速な発達は、私たちが潜在的に情報を求めていたことの結果だろう。逆に、情報機器の発達によって、そうした潜在的需要の大きさが可視化されたのだともいえそうだ。

2023.07.27