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  • 生きている生物を分けていくことで、人は世界の解像度を上げている

    2023.04.25

    分類学とは、生物に名前をつけ、認識可能にすることで、人類が生物を利用することを可能としている生物学のいち分野である。例えば世界を騒がせたSARS-CoV-2、いわゆる新型コロナウイルスも、名前がつけられているからこそ、いち早く世界中で情報を共有することができ、感染拡大を防ぐ対策を打つことができた。

  • 研究の毛細血管を干上がらせる「選択と集中」への熱狂

    2023.04.20

    近年のコロナ禍の副作用として、大学教育における授業形態その他が大きく変化したのはいうまでもない。現在、数回に及ぶ流行の波のために、人が密集しやすい教育現場ではオンライン授業が導入されており、対面授業の制限が緩和された現在でも、特に必要がない限り、オンラインを続行すると宣言する教官も少なくないようだ。

  • サイエンスコミュニケーションがうまくいかないときに考えてみてほしいこと

    2023.04.13

    サイエンスコミュニケーションという分野がある。この場合のサイエンスは、広く科学技術、テクノロジーを含むことが多い。文字通りサイエンスを伝えることだが、専門家と非専門家の間のコミュニケーションであることが特徴である。これは実践活動でもあるし、それを対象とする研究分野でもある。

  • 2010年代、レーダー衛星事業にベンチャー企業が参入。絶え間なく地球を観測できるようになった人類は植物を空から見る

    2023.04.04

    1960年代から80年代にかけて、旧ソ連は、「US-A」という船舶を監視する軍事用レーダー衛星を、高度250キロメートルという非常に低い高度に打ち上げて運用した。この高度だと、普通は空気抵抗でじきに衛星が落ちてしまう。そこでソ連は、衛星から大きな空気抵抗を発生する太陽電池パドルを取り去ってしまい、代わりに、なんと衛星にウラン燃料を使う原子炉を搭載し、レーダーが必要とする大電力を賄った。

  • 仮面ライダーに見る、万博とナチスドイツ

    2023.03.30

    今回は、仮面ライダーに目を向けてみよう。大阪万博が登場するのは、第7話の「死神カメレオン 決斗!万博跡」(1971年5月15日放送)だが、このエピソードも第6話との前後編で構成されている。

  • ウルトラマンを大阪万博で紐解く

    2023.03.28

    特撮は日本が世界に誇る文化の一つと言ってよいが、その長い歴史を通じて生まれてきた多くのヒーローの双璧がウルトラマンと仮面ライダーであることは、大多数の読者が認めるところであろう。両者はともに誕生から50年以上の長寿コンテンツであり、日本のサブカルチャーシーンに絶大な影響を与える一方で、21世紀の現在も継続的に新作が作られ、新しいファンを生み出し続けている。