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科学・技術・芸術の社会実装Social Implement of STEAM

過去という「意味」を踏まえなければ、未来は訪れない

ロシア連邦がウクライナに軍事侵攻した年として記憶されるであろう2022年は、ソヴィエト社会主義共和国連邦が誕生して100年という節目の年でもあった。

2023.03.22

創造的発見の動機づけとなる「メタファー」

「男は狼である」というのは、46年前のヒット曲にあるメタファーである。しかし、よく考えてみると「男」にも「狼」にも相互類似性は認められない。これがある種「悪口」として作用するのはなぜなのか。野生の狼は人間を襲ったりしないし、むしろ家畜化して犬になるくらいの適性と品格がある。

2023.03.20

「きわめて有益であるばかりか人間の統治にも必要欠くべからざるもの」だった中世ヨーロッパの商業

19世紀末から第一次世界大戦にかけてのヨーロッパ、とくにイギリスが世界中に植民地をもち、世界を支配したことは言うまでもない。欧米の歴史学界においては、ヨーロッパの世界支配においては、軍事力の重要性が強調されることが多い。たしかに、それは間違いのない事実である。だがそれとともに、ヨーロッパは、自分たちの商業システムを世界中に採用させたために、世界が「ヨーロッパ化」したことも重要な事実である。

2023.03.17

脱ロシアで進む脱炭素。変わる世界のパワーバランス

ロシア産の化石燃料からの脱却を目指す「リパワーEU」のために、EUがどのようにエネルギーの消費量を抑えるかというと、基本路線は省エネのようだ。ドキュメントに詳細が書かれているわけではないが、「エアコンの室温設定を1度下げる」といったような努力がなされるようである。他にも、高速道路に速度制限をかけるという議論も出ている。

2023.03.15

気象予報士の頭の中には何が入っているのか

気象予報士試験は、毎年8月下旬と1月下旬に行われる国家試験だ。受験資格に制限はなく、ときには中学生が合格してニュースになったりもする。しかし、合格率は約5%と低く、難関資格として知られている。試験の科目は、「学科一般」「学科専門」「実技」の3科目あり、それらを1日で受験する。学科試験(学科一般と学科専門)はマークシート式で、実技試験は記述式だ。

2023.03.13

異なる時間を生きた私たち

進化医学の視点から考えても、人類は誕生以来ほとんどの時間を狩猟採集によって生活してきた。人類史の視点から考えて見れば、農耕時代以降の時間の流れが身体に馴染んでいるとは考えにくく、おそらく本来の身体のリズムからは離れたところで生活しているはずだ。

2023.03.10

あいまいの政治学

国内で旅行する際よくレンタカーを利用するが、タイプを限定しないので、いつも使っている車とは違う、様々な会社の車に乗るはめになる。ハンドルの手応え、特にその「あそび」が車種によって微妙に違う。

2023.03.08

自然とともに美しさを追求する左官という職業

日本の建築・都市の文化的な基層である「ものづくり人」の世界が急激にすり減ってきている。ものづくり自体は面白くて好きだという人が少なくないはずなのだから、もっと色々な人が気楽に出入りできる世界になれば、日本の建築・都市の文化的な基層は未来に繋げられるその厚みを保ち続けられるだろう。

2023.03.06

《3月28日配信》 シンギュラリティはすでに起きている? 予想を越えるAI技術とその空洞の中身

現在、データを扱う多くの領域でAIは凄まじい進化を遂げています。特に、計算すること、大量のデータから適切なものを選び出すこと、情報を組み合わせることといったオーダーに対する処理は、AIは人の能力を遥かに凌ぎます。

2023.03.03

「いのち」をめぐる様々な実験の舞台となる大阪・関西万博

万博思考をめぐる考察も3回目となる。最終回となる今回は、開幕まであと3年弱と迫ってきた大阪・関西万博(正式名称:日本国際博覧会2025)を取り上げたい。

2023.03.03

資源を探し、国を守る。雲を貫く電波の眼

地球観測衛星は、地球を周回する軌道から地球表面を観測する。観測する手段は光、地表を照らす太陽光の反射をつかう。この時、光は大気の層を通過する。

2023.03.01

知ることは、領ることである

パンドラの匣(はこ)は、開けてはいけないもの、の代表格だ。詩人ヘシオドスの伝える神話では、パンドラはプロメテウスの弟エピメテウスに贈り物として与えられた女性。その時の持参品がピトス pithos と呼ばれるもので、本来ならば甕(かめ)だけれど、匣になったのは、人文学者エラスムスがラテン語に訳した時にピュクシス pyxis(箱)とした為らしい。

2023.02.27