中南米で最大市場のブラジルと、第二位のメキシコは、いずれもアメリカ・モビルとテレフォニカの競合を軸としながらも、前者は「アメリカ型」拮抗状態、後者は「日本型」独占的状態という異なる競合環境にある。両者ともに、これまでは携帯音声サービスを提供してさえいればどんどん成長できていたフェーズがそろそろ終わりに近づき、固定と携帯の統合を中心として次の時代への模索を開始している。
2010.07.15
前回紹介したアメリカ・モビルは、携帯に集中したベンチャーであり、北米とのつながりが強い。これに対し、もう一方の中南米の雄であるテレフォニカは、欧州を本拠に世界に広がる国際キャリアであり、携帯・固定・国際回線などを総合的に展開する。両社は、いろいろな面で対照的である。
2010.07.08
多くの国が存在しながらも文化的にはきわめて同質性の高い中南米では、国をまたがった携帯キャリア持ち株グループが形成されている。二大勢力としてテレフォニカとアメリカ・モビルが挙げられる。後者のアメリカ・モビルは、カルロス・スリムという地元の大富豪を中心として勢力を伸ばした特殊な例である。
2010.06.24
ここまで5回にわたり、おもに業界という視点から米国市場を見てきた。今回は、米国事情シリーズの最後として、おもに「ユーザー動向」と「SMS」を中心に、米国のモバイル業界団体CTIAの統計などをもとに、米国市場の総括をしてみよう。
2010.06.17
ここ数年、米国の携帯端末に関する話題の中心といえばスマートフォンであるといえるだろう。技術革新と新たなプレイヤーの登場により、今まさに市場は急拡大すると同時に、大きな変化が起こりつつある。今回と次回の2週にわたり、米国スマートフォンの現状と、米国市場における位置づけについて見ていこう。
2010.05.27
中国のインターネット利用者数は2009年末に3億8,400万人、この1年で28.9%の伸びとなった。そのうちブロードバンド利用者は3億4,600万人、またモバイルインターネット利用者数は2億3,340万人で、この1年で倍増となった。
2010.05.26
米国での端末販売の仕組みは日本とほぼ同様であり、キャリアの端末メーカーに対する支配力はある意味日本のキャリアよりも強いといえる。その中でも比較的ユニークな端末戦略を取るキャリアとして、スプリントとTモバイルの戦略を紹介しよう。
2010.05.13
2009年12月から2010年2月の3ヶ月平均では、米国で4,540万人のスマートフォンユーザがいるが、3ヶ月前からは21%も増加している。プラットフォームのシェアをみると、RIMがトップで3ヶ月前から1.3ポイント増の42.1%。Appleは25.4%で2位。Google Androidは5.2ポイントも上昇してシェアが9.0%になった。
2010.05.12
現在の米国携帯市場は、市場の大半を占める大手4社とその他の零細キャリアから成る。元々は地域別をベースに多数のキャリアが存在したが、買収統合を繰り返して今の形となっている。大手4社の中でもそれぞれ3割のシェアを占めるAT&Tとベライゾン・ワイヤレスは、固定電話も持つ総合キャリアであるが、採用している無線通信の方式や端末戦略などは大きく異なっている。
2010.05.06
米調査会社のcomScoreが2010年3月31日にヨーロッパのスマートフォンに関する調査の結果を発表した。発表によると、ヨーロッパ主要5ヶ国(イギリス、フランス、ドイツ、スペイン、イタリア)で、この1年にスマートフォン契約数の増加率が一番高かったのは、イギリスの70%だった。
2010.04.21