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インドは本気でSkypeやBlackBerryをブロックするつもりなのか

2010.07.12

Updated by WirelessWire News編集部 on July 12, 2010, 17:00 pm JST

Department of Telecomm
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インドの電気通信局(Department of Telecommunications(DoT))が、政府の指示でスカイプ(Skype)社とRIM(Research in Motion)社に対し、両社の電子メールその他のデータをインドの公安当局や情報当局によって解読できるようにするよう求めたとインド地元2紙が伝えてから10日余りが経過した。猶予期限は15日以内とのことだから、今週の後半には何らかの動きがありそうだ。

SkypeのテキストチャットやBlackBerryの電子メールは暗号化されている。これが利用者の安心感を得ていた訳だが、これがテロリスト組織に利用された場合、当局としては手も足も出ないということを問題視しているようだ。グーグル(Google)もGmailについて同様の要請を受けたとも伝えられており、当局がアクセス可能なようにするよう義務付けたい模様。

当然、プライバシー問題につながるので、両社が実際に解読可能な状況をインド当局に提供すれば、インド国内のみならずインドと通信する各国からも反発が予想される。かといって提供を拒んで結果的に遮断という事態になれば、インドのIT企業との間でBlackBerryの電子メールのみならず、Skypeまで利用不可となってしまう。

実はインド当局とRIMとの争いは2年前にも勃発していた。今回同様、BlackBerry経由の電子メールがインド当局から追跡・傍受できないことが問題となり、インド国外への情報流出の監視を強化したことがある。RIM社とインド当局の間の紛争は解決済みとされているが、当局が多数の利用者を持つBlackBerryの遮断を諦めたのか、当局とRIM社の間に何らかの密約のようなものが存在するのかは不明とのことだ。

2000年に制定された情報技術法(Information Technology Act)が2008年に改定され、情報当局や安全保障当局はサービス提供事業者に対して法制的には暗号解読を要求しやすい立場にあるらしい。当局から要求されると、解読キーの保有者は定められた期間中に暗号解読キーを当局に提出するか、または解読方法を開示しなければならない。

余談ながらインド政府は今年3月から安全保障の観点から国境を接して緊張の高まる中国製の通信機器などにスパイウェアなどが組み込まれているとして安全検査を強化し、締め出しを図っている。

【参照情報】
インド、「ブラックベリー」「スカイプ」規制か 現地紙報道 テロ対策で「暗号解読できず」 -日本経済新聞
Reports: BlackBerry, Skype, Google Face India Data Demand -PCWorld
Indian Blackberry network to be shut down unless RIM allows government snooping -Engadget (2008年3月12日)
インド安全保障機関、BlackBerry 通信の監視強化へ -japan.internet.com(2008年6月26日)
インド政府、中国製通信機器の調査を検討 - 安全保障上の懸念から

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