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ファーウェイがスマートフォンの価格破壊 - AT&T、「Impulse 4G」を29.99ドルで提供へ

2011.09.08

Updated by WirelessWire News編集部 on September 8, 2011, 10:47 am JST

米携帯通信大手のAT&Tは米国時間7日、中国ファーウェイ(Huawei Technology)製のスマートフォン「Impulse 4G」を9月18日から発売すると発表した。AT&Tがファーウェイ製スマートフォンを取り扱うのは今回が初めてで、同端末の価格は2年契約で29.99ドルとなる。

Impulse 4Gは、OSにAndroid ver2.2(「Froyo」)を採用し、800MHzのクアルコム製Snapdragonプロセッサ、3.8インチの液晶画面(解像度は800×480ピクセル)、500万画素の内蔵カメラ(フラッシュ/オートフォーカス機能付き、720pでの動画撮影可能)を搭載。無線接続機能については、Wi-Fi、Bluetooth、携帯通信網(HSPA+方式)に対応する。

ファーウェイデバイスUSA代表のクイ・ジャンガオ(Cui Jiangao)氏は、ファーウェイブランドの端末がAT&Tから初めて発売されることに関し、同社にとってこれは重要な節目となる出来事とし、今後もAT&Tと協力してより多くの端末を提供していくつもりだと述べている。

もともと通信機器メーカーとして出発したファーウェイは、中国国内の市場からアジア・アフリカなどの新興市場へと事業を拡大し、この分野では現在首位エリクソン(Ericsson)に続くポジションにまで上りつめた。同時に、今後大きな成長が期待できる分野として、同社では一般ユーザー向けの携帯端末事業に注力していく意向を明らかにしており、6月にはコンシューマー向けビジネスからの売上を、昨年の50億ドルから5年後には200億ドル程度まで引き上げたい考えを示していた。また7月には、今年のスマートフォン出荷目標台数をそれまでの1200万台〜1500万台から2000万台に引き上げていた。

AT&Tは、2007年夏から続けていたアップル「iPhone」の米国での取り扱い独占取り扱いが今年2月に終了し、現在は競合するベライゾン・ワイアレス(Verizon Wireless)とiPhoneユーザーを奪い合う形となっている。さらに一部では、今年秋に投入が予想される「iPhone 5」がスプリント・ネクステル(Sprint Nextel)経由でも提供されるとの可能性も伝えられている。こうした流れのなかで、AT&Tは今年に入ってからは取り扱い端末の多角化を進めている。なお、AT&TではiPhoneの旧モデル(「iPhone 3GS」)を49ドル(2年契約が条件)で提供している。

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[出典:BGR]

【参照情報】
AT&T Hopes Huawei Smartphone Will Make Android an Impulse Buy - AllThingsD
Huawei's $29 Android aims at AT&T feature phone users - GigaOM
AT&T Impulse 4G Android smartphone lands September 18th for $30 - BGR
「2015には世界トップ3に」 - ファーウェイ、Androidスマートフォン「Vision」とクラウドサービス発表
ファーウェイ、Android 3.2搭載タブレット「MediaPad」を発表 - コンシューマー向け事業拡大を視野に

その一方で、事業拡大をめざすファーウェイは「Windows Phone」OS端末の開発・投入も検討しているという記事はこちら

すでにマイクロソフトとは話し合いを行っており、おそらく2012年には同OS搭載のスマートフォンを投入する可能性があるという。

ファーウェイもWindows Phone OS搭載端末の投入を検討 - 来年に製品発売も

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