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[2013年第12週]ドコモが接続料を改訂、東京メトロ全線ほか全国の地下路線でエリア化進展

2013.03.25

Updated by Naohisa Iwamoto on March 25, 2013, 10:30 am UTC

この週は、NTTドコモの接続料改訂やソフトバンクモバイルの新サービス「ダブルLTE」など、キャリアーの動きが活発だった。また、都市部の地下を走る鉄道のエリア化進展のニュースが多かったこともトピックだった。まずはキャリアーの取り組みのニュースから見ていこう。

ドコモ接続料改訂、SBMはダブルLTE、KDDIは中小企業市場に

最初はNTTドコモの話題から。ドコモは、2012年度適用の事業者間の携帯電話の接続料改定を総務大臣へ届け出た。2010年度より適用している「第二種指定電気通信設備制度の運用に関するガイドライン」従って算定したという。前年からの変化は、まず区域内外の区分を廃止し、一律の料金を適用することに改めたこと。料金は2011年度適用分が「区域内0.068円/秒」「区域外0.082円/秒」(加重平均値は0.070円/秒)だったものを、改定後の2012年度適用分では「0.067円/秒」に引き下げた。前年比4.3%の低減となる(報道発表資料:携帯電話の接続料を改定)。

同じくNTTドコモは、2012年にドコモR&Dセンター内で試験稼働してきた「グリーン基地局」の設置を拡大することをアナウンスしている。2013年4月には、東京都、神奈川県、山梨県で運用中の基地局3局にグリーン基地局設備を増設してフィールド試験を開始する。今後、同様の取り組みを、2013年度上期に関東甲信越地域の合計10局まで拡大する予定だ。グリーン基地局は災害に強く環境にやさしい基地局を目指したもので、ソーラーパネルを使った太陽光発電で自立的に日中の電源を確保するとともに、大容量サイクル型蓄電池によるバックアップ機能も備える(報道発表資料:太陽光発電により運用可能な「グリーン基地局」のフィールド試験を開始)。

グリーン基地局のフィールド試験局
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一方、ソフトバンクモバイル(SBM)はiPhone 5などのパケット通信の接続率を向上させる施策に乗り出した。それがイー・アクセスのFDD-LTEサービスも利用できるようにする「ダブルLTE」の提供だ。「SoftBank 4G LTE」サービス対応端末が対象だが、要するに「iPhone 5」「iPad mini」「iPad Retinaディスプレイモデル」でイー・アクセスのLTEも使えるようにして、接続できる基地局数を大幅に増やす(関連記事:ソフトバンク、4G LTEとイー・アクセスのLTEを両方使える「ダブルLTE」)。

KDDIは中小企業市場への取組みを強化する。2011年にサービスを開始した「KDDIまとめてオフィス」の営業体制を拡大し、これまでの東阪名エリアに加え、全国でのサポート体制を整える。電話やインターネットなどの通信関連に限らずITまわりのさまざまなサービスを提供するものだ。また、起業支援プラットフォーム「DREAMGATE」を運営するプロジェクト日本と提携し、起業支援サービス「SmaBI」を提供する(関連記事:KDDI まとめてオフィスが全国展開 書類作成支援や広告・決済支援も提供)。

KDDIの中小企業への取組みの方向性
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地下路線エリア化、東京メトロは全線完了、小田急、京都地下鉄も

東京地下鉄(東京メトロ)の携帯電話エリア化が3月21日に完成した。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・アクセスの携帯電話が全線の地下区間で使えるようになった。3月21日正午にサービスを提供開始したのは、銀座線(浅草駅〜神田駅)、丸ノ内線(新宿御苑前駅〜新中野駅・中野新橋駅)、有楽町線(和光市駅〜小竹向原駅、千川駅〜要町駅)、南北線(目黒駅〜市ケ谷駅)の各区間。路線工事中の一部区間(有楽町線および副都心線の「小竹向原駅〜千川駅」)を除き、エリア化が完成した(関連記事:東京メトロ、3月21日正午から全線が携帯電話エリア化)。

同じくNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・アクセスの4社は、3月23日の始発から小田急電鉄小田原線「代々木上原駅〜梅ヶ丘駅」区間の路線の地下化への切り替えに合わせて携帯電話サービスの提供を開始した。新しく地下駅となった東北沢駅、下北沢駅、世田谷代田駅の各駅構内と、地下区間になった代々木上原駅〜梅ヶ丘駅の各駅間のトンネル内で携帯電話サービスが利用できる(報道発表資料:小田急電鉄小田原線「代々木上原駅〜梅ヶ丘駅」駅間で携帯電話サービスを提供開始)。

京都市営地下鉄では、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルの3社がトンネル内の携帯電話サービスを開始した。京都市営地下鉄烏丸線の「四条駅〜竹田駅」の区間で、3月27日の始発からサービスを提供する(報道発表資料:京都市営地下鉄のトンネル内で携帯電話サービスを提供開始)。

UQコミュニケーションズも、3月21日に東京臨海高速鉄道「りんかい線」の駅構内や列車内でWiMAXサービスの提供を開始した(報道発表資料:りんかい線で快適な高速インターネットが可能に)。

りんかい線(PDF)
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新サービスの登場、会員の増加も

スマートフォンを活用したサービス面でのニュースもいくつかあった。

NECビッグローブは、現在地近くの飲食店のクーポンを手軽に入手できるiPhoneアプリ「振ってクーポン」の提供を開始した。検索や店名入力といった手間を省いて手軽にクーポンを入手できるようにするため、iPhoneを振るだけのインタフェースを採用した。アプリを起動してiPhoneを振ると、近隣の飲食店が表示される(関連記事:BIGLOBE、iPhoneを振るだけでクーポンが得られる「振ってクーポン」提供)。

KDDIは、KDDI ∞ Labo[ムゲンラボ]の第4期プログラム期初ミーティングを開催した。KDDI ∞ Laboは、サービス開発を目指す若手ベンチャーを支援するインキュベーションプログラムで、第4期は7つのチームが活動する。第4期ではHTML5を活用したサービスに特化した「HTML5枠」を設けたことが特徴だ(関連記事:KDDI ∞ Labo、「仮想学級で友達作り」「デートSNS」など第4期チームがプレゼン)。

期初ミーティングに集合したKDDI ∞ Labo 第4期プログラムのメンバー
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NTTドコモは、dマーケットで提供するスマートフォン向けの定額制動画配信サービス「dビデオ」が3月15日に400万会員を突破したと発表した。dビデオは、2011年11月18日にサービスを提供開始し、1年4カ月で400万会員を達成した(関連記事:ドコモの動画配信サービス「dビデオ」が400万会員を達成)。

またドコモは、スマートフォン向けの定額制音楽配信サービス「dヒッツ powered by レコチョク」の会員数が、3月20日に50万を突破したこともアナウンスしている。こちらは2012年7月3日の提供開始から約8カ月半で達成した。J-POPのヒット曲を中心に50のプログラムを月額315円で聴き放題にできるものだ(報道発表資料:「dヒッツ」の会員数が50万を突破)。

昨年の第12週のできごと

・スマホで急増するトラフィック
・より便利に、地下鉄や海外でのサービス拡充
・iコンシェルもスマホで、センバツのARアプリ

[2012年第12週]モバイルトラフィックは前年比倍増、Xi200万契約、名古屋の地下鉄がエリアに

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。