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インチキ論文や剽窃を延々とウオッチするサイト

2014.03.13

Updated by Mayumi Tanimoto on 3月 13, 2014, 07:19 am JST

STAP細胞の論文の取り下げが話題になっておりますが、著名な学術論文誌に掲載された論文が、様々な理由で取り下げられることは実は珍しいことではありません。

Retraction Watch というサイトは、論文取り下げやそれにまつわるゴシップ、補助金や研究資金の不正取得を延々とウオッチしているサイトで、英語圏の研究者が「ああ、あの人が載ってるわ」とゴシップのネタにしたりしているサイトです。このサイトを見ておりますと、データを捏造して論文を出した、嘘の実績をアピールして補助金ゲットしました、Science Fraudというインチキ科学の密告サイトの中の人の実名がバレた上様々な所から訴えられていますなど科学技術のアカデミックな世界でも色々あるのであるなあということがわかります。なお、このサイトの中の人は、疑惑の論文の研究者に突撃取材していたりしております。恐ろしいですね。

どこの大学の何先生がデータ偽装で首だ、何先生は論文コピペで首だと言うのも延々とウオッチされています。なお、STAP細胞の論文に関しては以下の様に報道されています。

Co-author of controversial acid STAP stem cell papers in Nature requests retraction: report

また、同サイトによりますと、最近では SCIgen というソフトウェアを使って自動的に生成したインチキ論文というのもあり、なんと実際にそういうインチキ論文が大手学術出版社の Springer と 電気・電子技術の学会 IEEE の学術論文誌に掲載されてしまい、120以上のメタクソな内容の論文が撤回されたという事件がありました。

知人の某研究者によりますと「もちろん素晴らしい学術論文誌というのもあるのだが、多数の論文を掲載する結構適当な学術論文誌だと、来るもの来るものあまり審査しないで、ジャンジャン掲載してしまうこともあるよ・・・・」とのことであります。

イギリスの大学でも学生による盗作・剽窃、論文を第三者に書かせた、教員の買収が大問題になっており、80校を調査した所、2009-10には17,000も発生しており4年間で50%も増加しています。なお、大学毎の嘘つき学生検挙ランキングも発表されています。

知人の某研究者曰く、「最近はネットでゴーストライターから論文を買ったり、コピペする学生が後を立たないんで、チェックする方も大変よ。盗作・剽窃ソフトを使ってるけど、追いつかなくって。他の仕事もあるし、大学から外部予算を取ってこい、論文書け、他の研究者の管理しろ、学生の指導しろ、外国人学生増やせ、と注文も仕事も増える一方。勘弁して・・・・」とのことであります。

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谷本 真由美(たにもと・まゆみ)

NTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。

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