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スプリントCFO:「半額キャンペーン、正味は2割安程度」- 投資家向け講演で(Re/code報道)

2014.12.04

Updated by WirelessWire News編集部 on December 4, 2014, 14:46 pm JST

米スプリント(Sprint)が先ごろ発表していた「料金半額キャンペーン」について、同社のCFOが「他社からの乗り換えユーザーが実際に節約できる金額は2割程度と見込んでいる」との見方を、投資家向けの講演のなかで明らかにしたという。Re/codeが米国時間3日に伝えた。

Re/codeによると、2日にメリルリンチ(Merrill Lynch)主催のカンファレンスで講演したスプリントのジョー・ユーテヌアー(Joe Euteneuer)は、同社が5日から申込受付を開始する「Cut Your Bill in Half」キャンペーンについて、「半額に割り引くのは通話、テキストメッセージ、データ通信の部分だけで、乗り換えユーザーは新たに端末代金の負担が必要になることなどから、実際に節約できる金額はおそらく乗り換え前の20%程度になるだろう」などと述べた。また、AT&Tおよびベライゾン(Verizon Wireless)の料金体系と比べると、スプリントの料金は元々低めの設定となっているため、乗り換えたユーザーには新キャンペーンの割引なしでも十分な節約になるなどとも語ったという。

Re/codeでは同CFOの発言について、「新キャンペーン実施による収益性の悪化を懸念する投資家の不安軽減のため」などと指摘し、同キャンペーンの内容にユーザーの解約負担金をスプリントが最大350ドルまで肩代わりする割引が含まれていることにも触れている。

いっぽう、この半額キャンペーンの対象に「なぜT-モバイル(T-Mobile USA)加入者を含まないことにしたのか」との質問に対し、同CFOは「想定される乗り換えユーザーの大半が現在大手2社に加入しているユーザー」とお茶を濁したとRe/codeは記している。

T-モバイルは、さまざまな新機軸が奏功して新規加入者を増やし続けており、プリペイドユーザーも含めた加入者数は9月末時点で約5300万件。それに対し、ポストペイド加入者の減少が続くスプリントではホールセール分も含めた件数が約5500万件と、両社のユーザー数の差は比較的わずかなところまで縮まっている。ただし、T-モバイルでも新規加入者獲得による負担増大などでいまだに赤字が続いていることも報じられていた。

【参照情報】
Sprint's Crazy "Cut Your Bill in Half" Promo Actually Saves Customers 20 Percent - Re/code
Sprint offers to cut your bill in half, but will also cut your data speed - Ars Technica
Is Sprint's new half-off deal a desperation move? - Computerworld
Sprint trims subscriber losses in Q3, hangs on as third-largest U.S. carrier - Computerworld

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