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ガーナの献血アプリ

2015.02.06

Updated by Kenji Nobukuni on February 6, 2015, 12:00 pm JST

Vodafone Foundation
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ボーダフォン・ガーナ基金とMpire Info Business Systemが開発したMoJaは、クラウド技術とモバイル技術でガーナにおける献血の促進を狙っている。

献血に応じる用意がある人の情報がクラウドに集まれば、国立血液サービス(National Blood Service)は血液型に応じて必要なときに献血を呼びかけることができる。こうしたアプリやサービスの成否を分けるのは、利用者に利用する理由をきちんと提供できるかだが、MoJa利用者は医療関係者と無料でオンラインチャットを行うことができる。また、バーチャル・クリニックという簡易診断機能や、デイリーの健康情報も提供される。利用者は、献血を行う際に使うだけでなく、自分が輸血を必要とする場合に候補者をデータベースで検索することもできる。友人知人をメンバーに誘えばポイントが付与される。

ちなみにアフリカでなくアメリカ赤十字の献血アプリBloodAppも、利用者が献血をするとポイントが貯まってギフトカードに交換できたり、友達と自撮り写真をシェアしたりできるほか、自分の献血がどれだけの人を救うことになるのかが表示されるなど、利用者の動機づけに相当配慮した仕様になっている。

納税などの義務と違って、献血や健康管理は行う側のモチベーション次第という面が強い。そういう活動をモバイルなどで後押しするためには、使われる理由をしっかり作り込んでおくという配慮が重要ということだろう。

【参照情報】
MOBILE APP TO REVOLUTIONIZE THE COURSE OF BLOOD DONATION IN GHANA
Mobile Technology To Transform 'Blood Donation' In Ghana
アプリで献血を楽しみに変える

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信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来