KDDI研究所など、移動体・固定系を統合した仮想化環境の運用自動化実証に成功

Automated is a key to fix problems

2015.05.27

Updated by Asako Itagaki on 5月 27, 2015, 09:40 am JST

KDDI研究所は、日本ヒューレット・パッカード、シスコシステムズ、ノキアソリューションズ&ネットワークスなどと協力して、移動体設備と固定系設備を仮想化したテストベッド上での運用ワークフローの完全自動化の実証に世界で初めて成功した。

通信設備を対象とした仮想化技術には、設備の機能がソフトウェア化することによる運用フローの複雑化、移動体設備と固定系設備など従来縦割りで管理していた設備を横断的に仮想化するための管理手法の未成熟、汎用サーバーの信頼性がキャリアグレードには達していないケースがあるなどの技術課題があった。このため現状では移動体インフラのコア設備のみに仮想化の範囲が限定されるケースが多く、仮想化に期待される資源の迅速柔軟な融通や輻輳解消といった効果も十分に発揮できなかった。

今回の実証実験では、移動体機能として各種EPC(Evolved Packet Core)機能、固定系機能としてCPE(Customer Premises Equipment)、その他機能としてファイアウォール等の共通系の機能を、仮想化基盤上でソフトウェア化し、横断的に管理制御するテストベッドを構築した。その上でソフトウェア化された機能あるいは仮想化基板の異常に対して、統合管理制御システムが自動で即座に障害復旧することに成功した。

▼通信基盤を対象とした仮想化の形

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統合管理制御システムは、障害影響の分析結果にもとづき、予めプログラムされた運用業務フローを起動し、復旧手順を自動実行する。そのためには最適な業務フローの定義と自動化、定義に基づく各種機能の制御や警報受信のためのインタフェース共通化、、機能を組み合わせ可能とする標準ピースでのモデル化などが必要となる。これらを実装して、さまざまなキャリア設備を対象とした仮想化による運用自動化の実証は世界初の成果となる。

▼運用自動化実証の概要
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▼実証実験に参加した各社の役割
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今後は、仮想化設備や仮想化基板ソフトウェアも加え、SDN/NFV時代の運用高度化に向け、総合実証実験や標準化に向けた活動を推進する。

 

【報道発表資料】
SDN/NFV時代の運用自動化の実証に成功

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集長。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2013年春、長年住んだ中目黒を離れて、世界一高い電波塔の近所で下町生活を満喫中。

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