グーグル、自社のAI関連ソフトウェアをオープンソース化
2015.11.10
Updated by WirelessWire News編集部 on November 10, 2015, 13:01 pm JST
2015.11.10
Updated by WirelessWire News編集部 on November 10, 2015, 13:01 pm JST
グーグル(Google)は米国時間9日、同社が社内用に開発した機械学習システムをオープンソースのソフトウェアとして外部に公開することを明らかにした。
グーグルが公開する「「TensorFlow」」は、同社が社内向けに開発してきた「DistBelief」と呼ばれるディープラーニングの仕組みをベースにしたもの。DistBeliefはこれまでに、YouTube映像の画像認識やGoogleアプリでの音声認識の精度向上、Google Photoでの画像検索などに使われてきていたが、設定が難しいことや、グーグル社内のインフラに大きく依存することなどから、外部研究者との共有が難しかったという。それに対して、TensorFlowは汎用性や柔軟性、使い勝手といった点でDistBeliefに勝り、また一部のタスク処理では2倍のベンチマークをマークした例もあるという。
AI関連技術の分野では、グーグルのほか、フェイスブック(Facebook)、マイクロソフト(Microsoft)、アマゾン(Amazon)、バイドゥ(Baidu)といった各社がそれぞれ取り組みを進めている。またフェイスブックは「Torch」というディープラーニング開発環境をオープンソースとして公開しており、マイクロソフトでも同様の動きをしてきているとBloombergは指摘している。
インターネットの浸透やクラウド・コンピューティングの普及、ビッグデータの流れの本格化などを受け、近年ではAI技術がさまざまな分野で使われるようになっている。グーグル、アップル、マイクロソフトの各社は、それぞれが手掛けるパーソナルアシスタント機能にAI技術を利用しており、また最近では自動走行車をはじめとするロボット関連や、VR技術関連でも、AIへの注目度が高まっているという。
【参照情報】
・TensorFlow - Google’s latest machine learning system, open sourced for everyone - Google
・Google Seeks to Influence AI Research by Giving Software Away - Bloomberg
・Google is giving away a big part of its machine learning software - The Verge
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