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LINEモバイル始動、LINEなどの「カウントフリー」を標準提供、月額500円から提供

2016.09.05

Updated by Naohisa Iwamoto on September 5, 2016, 19:45 pm JST

LINEと、同社の子会社であるLINEモバイルは2016年9月5日、MVNO事業「LINEモバイル」の提供を開始することを発表した。同日に2万契約限定の先行販売を開始、10月1日に本格サービスの開始を予定している。

LINEモバイルは、NTTドコモの回線を利用し、NTTコミュニケーションズのMVNEにより、モバイルサービスを提供する。SIM単体の提供と、SIM+端末の提供の2つの形態を用意する。最大の特徴は、特定のサービスの通信量をデータ通信量としてカウントしない「カウントフリー」を採用していることだ。

▼「LINEフリー」の特徴を説明するLINEモバイル 代表取締役社長の嘉戸彩乃氏20160905_line001

料金プランは、サービス開始当初は2つ用意する。1つが、「LINE」のトークやタイムライン投稿・閲覧(画像・動画の投稿・閲覧含む)、無料通話がカウントフリーになる「LINEフリー」。もう1つがLINEに加えて、「Twitter」「Facebook」の閲覧・投稿(画像・動画の閲覧・投稿含む)もカウントフリーになる「コミュニケーションフリー」である。

LINEフリーは、LINE以外のデータ通信に利用できる月間1GBまでの容量を含み、「データ通信のみ」が月額500円、「データ通信+SMS」が月額620円、「データ通信+音声通話」が月額1200円で提供される。SMSが使えない「データ通信のみ」のプランでも、スマートフォン単体でLINEの新規アカウント作成が可能な仕組みを採用した。「LINEを始めたいから、スマートフォンを持ちたいといった中高生や、家族のグループチャットに入ってもらいたい祖父母にも使えるようなプランを設定した」(LINEモバイル 代表取締役社長の嘉戸彩乃氏)。

▼コミュニケーションフリーでは、Facebookとツイッターも「カウントフリー」になる20160905_line002

コミュニケーションフリーは、「データ通信+SMS」と「データ通信+音声通話」の2プランで、それぞれLINE以外に使えるデータ通信量が月間3GB、5GB、7GB、10GBのプランを用意した。料金は、月間3GB、5GB、7GB、10GBの順に「データ通信+SMS」の場合で月額1100円、同1640円、同2300円、同2640円、「データ通信+音声通話」の場合で月額1690円、同2220円、同2880円、同3220円となる。嘉戸社長は、「モバイルの核はコミュニケーションにある。データ通信量の制限によってコミュニケーションサービスが使いにくい状況を解決できるように、一般ユーザーからヘビーユーザーに向けたプランとして提供する」と説明する。

いずれのプランでも、初月の月額基本利用料は無料、データ量は翌月末まで繰越が可能。データ量が不足した場合は、0.5GBを500円で追加購入できる。

▼年齢認証やフィルタリングサービスを提供し、若年層の利用にも安心を提供20160905_line003

LINEモバイルのその他の特徴としては、年齢認証とID検索に対応すること、LINE Payによる支払いが可能なこと、月額基本利用料の1%がLINEポイントとして貯まること、データ量をLINEモバイルユーザー同士で送り合える「データプレゼント」が可能なこと、フィルタリングサービスを無商で提供すること--などがある。また、「LINEモバイル」の公式LINEアカウントでは、トークによるデータ残量の問い合わせやデータプレゼントの受付などが可能で、LINEユーザーに馴染みのインタフェースでサポートが受けられる。

▼端末は8機種をラインアップする20160905_line004

SIM+端末の販売形態では、8機種、19バリエーションのスマートフォン、タブレット端末を用意した。「ユーザーによって必要な端末が異なる。端末とセットで提供することで利用者のユーザー体験を向上させたい」(嘉戸社長)ことから、国内メーカーや海外メーカーの製品をラインアップし、価格も1万3800円から4万9800円まで幅広く選択肢を提供する。

LINE 取締役CSMOの舛田淳氏は、「今回提供するのは『LINEモバイル1.0』。今後、コミュニケーションの領域での拡張や、それ以外にも音楽サービスのデータ通信量をカウントフリーにする計画があるように、どんどん進化、変化していく。ユーザーの声を聞きながら、モバイルで生活を変え、もっと楽しく便利に豊かになるような事業を推進していく」とLINEモバイルが目指す今後の方向性について語った。

▼LINEモバイルの進化のステップを語るLINE 取締役CSMOの舛田淳氏20160905_line005

【報道発表資料】
【LINEモバイル】MVNO事業「LINEモバイル」販売開始

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。