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NVIDIA、過去に国立研究機関へのGeForce導入妨害の疑い

Amazing, every word of what you just said was wrong.

2017.12.20

Updated by Ryo Shimizu on 12月 20, 2017, 06:24 am JST

昨日の記事に対し、NVIDIAからヒステリックといえるほどの対応が起きました。不思議です。明らかに意図的に動いているのに、公表されている事実を指摘しただけなのにこの反応は不可解ですね。

NVIDIA側からは、「個別に面談して誤解を晴らしたい」という連絡を頂きましたが、そもそもなぜ個別に面談する必要があるのでしょうか。筆者のもとにはNVIDIAからGeForceの供給を止められている、という代理店の話も聞こえてきます。水面下でコトを落ち着かせたいということなのでしょうか。

また、海外にはGeForce TITANXでデータセンターを構築している会社が多数あることも事実ですし、筆者らの会社を含め、データセンターにすでにGeForceによるクラスタを構築してしまった会社や研究機関もいくつかあります。GeForceを使ったとしても、多数のGPUを用意したGPUクラスタの構築には億単位の金が掛かります。それをいきなりドブに捨てろというに等しいEULAの変更が問題だと指摘しただけです。

本件に関連し、NVIDIAは公式Twitterで以下のような声明を発表しました。

スクリーンショット 2017-12-20 6.09.37
出典:NVIDIAの公式Twitter

ただ、これはおかしな話です。

NVIDIA「が」保証しないという話と、データセンターやベンダー側「が」保証するという話は本来別の問題だからです。前回の記事で触れたようにTeslaは信頼性が高く、GeForceは信頼性が低いのは事実です。ですから、24時間常時動かすような用途に関してNVIDIAがGeForceの動作を「保証」できないのは事実でしょう。それはわかりますが、それとデータセンターでの利用を「禁止」することには大きな乖離があります。

すると、とあるNVIDIAのパートナーベンダーからこのような写真が送られてきました。

スクリーンショット 2017-12-20 6.00.57

ご丁寧に直筆の署名入りです。

これは、ちょうど総務省管轄の情報通信研究機構、通称NICTがTITANXベースのGPUクラスタを調達しようとした際に各ベンダーに向けてNVIDIAが送った文章だとのことです。

もし本当だとすれば、NVIDIAは、Twitterでは「GeForceはHPCや深層学習にも最適である」と主張しておきながら、実際には政府調達を妨害し、10倍程度の価格であるTeslaを組み込んだシステムしか提案しないようパートナーベンダーに働きかけていたことになります。これは悪質な詐欺的行為です。

たとえば、1000基のクラスタを国が研究目的で構築しようとして、GeForceTITANXのシステムでは一枚15万円ですからせいぜい、1億5000万円程度の出費(もちろん、それにプラスしてCPUなど諸々の機材費)で済むところが、同じPascal世代のGPUだと100万円程度ですから、10億円、最新のVolta世代のシステムにしようとすると12億円かかることになります。

つまり本来は1億5千万円で調達できる計算資源を、NVIDIAはベンダーに圧力をかけることで、10億〜12億円に水増しして販売していることになります。しかも、これは税金です。果たしてこれは社会通念上、許される行為でしょうか。

そもそもTeslaは倍精度演算が得意な、どちらかというと「スパコン(スーパーコンピュータ)」に強いGPUです。しかし深層学習では倍精度どころが半精度演算といった比較的、軽い処理が要求されます。要するに深層学習を目的にした場合、Teslaは明らかにオーバースペックなのです。軽トラックでいいところを、国には4トントラックしか売るな、と圧力を掛けているようなものです。当然、設備投資はもちろん、電力も無駄になります。そういう観点からもかなり悪質であると筆者は感じます。

こういう文章が出回り、本来はTeslaの公式ベンダーではない筆者のもとに来るくらい、NVIDIAからパートナーベンダーや商社に対する圧力は日常的に掛けられていて、今回、筆者が記事化した件で日頃溜まっていた不満が噴出したのではないかと思います。

また、「保証」ということについて考えてみましょう。
たしかにデータセンターでGeForceを運用するといろいろと不都合が出てきます。その意味ではTeslaが単なるボッタクリでないのは明らかです。ただし、壊れたら買い換えればいいわけです。仮にTelsa1枚分の価格でGeForceが8枚買えるとすると、部品交換を勘定に入れても成り立つユースケースは少なくありません。いくらなんでも一年で8回も壊れないからです。

本件に関しては数年前からいくつも追加情報があり、筆者はいろいろな噂を耳にしながらも、NVIDIAの友人に対してあまりに悪質な手段は控えるように再三にわたって警告を重ねてきました。しかし、それらの警告は全て無視され、今回のEULA改訂に至ります。

そして、残念ながら我々には、NVIIDAのチップを使うしか選択肢が残されていないのです。

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清水 亮(しみず・りょう)

ユビキタスエンターテインメント代表取締役社長CEO。1976年新潟県長岡市うまれ。6歳の頃からプログラミングを始め、16歳で3DCGライブラリを開発、以後、リアルタイム3DCG技術者としてのキャリアを歩むが、21歳より米MicrosoftにてDirectXの仕事に携わった後、99年、ドワンゴで携帯電話事業を立上げる。'03年より独立し、現職。'05年独立行政法人IPAより天才プログラマーとして認定される。

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