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野生動物保護の現場でも活用されるAI ほか

AI News November 1st week,2019

2019.11.07

Updated by Wataru Nakamura on November 7, 2019, 11:13 am JST

ディープマインドの「スタークラフト2」AI、人間プレイヤーの上位0.2%に【The Verge 10/30】
アルファベット傘下のAI企業であるディープマインド(DeepMind)は欧州時間10月30日、同社がリアルタイムストラテジーゲーム「スタークラフト2」向けに訓練したAI「AlphaStar」が、人間プレイヤーの上位0.2%のみが含まれる「グランドマスター・レベル」に到達したことを発表。ディープマインドは今回の成果について、「一般的用途の強化学習が将来的に自己学習型ロボットや自動運転車、より先進的な画像・物体認識システムに活用できる可能性を証明するもの」としている。

原文:DeepMind’s StarCraft 2 AI is now better than 99.8 percent of all human players

米国、AI分野のVC投資で中国からトップの座を奪取【The Drum 10/31】
調査会社ABIリサーチによれば、米国は2018年、AI分野のVC投資額で世界全体の52.3%を占め、中国からトップの座を奪った。また、同分野における米国と中国のVC投資額の差は今年さらに拡大する見込みで、米国でのVC投資は2019年、クルーズ・オートメーション(Cruise Automation)やデータマイナー(Dataminr)、ズークス(Zoox)といった企業の調達により、世界全体の70%を占める勢いだという。

原文:US replaces China as the top AI venture capital investment hub

韓国ネイバー、グローバルなAI研究ネットワーク構想を発表【Pulse News 10/29】
韓国インターネット大手のネイバー(Naver)は現地時間10月28日、ソウルで開催された同社の開発者向けカンファレンス「DEVIEW 2019」の中で、世界中のAI研究者の協力を促進する「グローバルAIベルト」を構築する計画を発表。まずは同社がAI研究拠点を置く韓国、日本、ベトナム、フランスのAI研究者と協力しながら、世界中の研究者やテック企業、学術機関などと研究ネットワークを築き、AI分野でリードする米国や中国へのキャッチアップを目指す。

原文:Korea’s Naver to create worldwide AI research network

音楽が人間の感情にもたらす影響の解析にAIを役立てる新たな研究【MIT Technology Review 11/1】
南カリフォルニア大学の研究チームが、音の高さやリズム、ハーモニーといった要素が人々の脳の活動や生理反応、感情をどのように誘発しているかを分析。これらのデータを機械学習モデルに学習させることで、新たな音楽への人々の反応を予測できないか模索している。この研究の成果は将来的に、セラピーなど目的に合わせた音楽体験の設計に利用できる可能性がある。

原文:AI could help us deconstruct why some songs just make us feel so good

野生動物保護の現場でも活用されるAI【TIME11/1】
野生動物保護団体のWildTrackでは、動物の足跡を自動的に識別し、その固有の特徴を発見できる機械学習アルゴリズムを米ソフトウェア企業のSASと共同開発。また、欧州ドローン企業のセンスフライ(senseFly)と協力し、空中から動物の足跡を追跡し、情報収集を行うAIドローンの開発も進めている。

原文:These Researchers Are Using AI Drones to More Safely Track Wildlife

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中村 航(なかむら・わたる)

1985年生まれ。福岡県福岡市出身。翻訳者。テクノロジーやファッション、伝統工芸、通信、ゲームなどの分野の翻訳・校正に携わる。WirelessWire Newsでは、主に5G、セキュリティ、DXなどの話題に関連する海外ニュースの収集や記事執筆を担当。趣味は海外旅行とボードゲーム。最近はMリーグとAmong Usに熱中。