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米国のある街がハッカーの身代金要求に応じた理由(他2本)

Cyber Security News August 3rd week,2020

2020.08.18

Updated by Wataru Nakamura on August 18, 2020, 14:00 pm JST

クアルコム製チップに新たな脆弱性、10億人以上のAndroidユーザーにハッキングのリスク【Yahoo News UK 8/11】
イスラエルのサイバーセキュリティ大手のチェックポイント(Check Point Software Technologies)のセキュリティ研究者が先ごろ、世界中の4割近くのAndroid端末で使用されているクアルコム製チップのコードに約400件の脆弱性を発見。このチップはグーグルやサムスン、シャオミ、LG、OnePlusなどのメーカーが人気スマートフォンに採用しているもので、ハッカーはこれらの脆弱性を悪用して写真やEメールなどの個人情報にアクセスしたり、端末を使用不可にすることができるという。

原文:More than a billion Android users at risk from 'Achilles' vulnerability that turns phones into spying devices

米消費者団体、暗号化に関する虚偽の説明をめぐってZoomを提訴【Fox Business 8/11】
米消費者団体のConsumer Watchdogは現地時間8月10日、オンライン会議システムを運用するZoomをワシントン連邦地裁に提訴。同団体によれば、Zoomは自社のオンライン会議サービスについて「エンドツーエンドの暗号化(通信の送信者と受信者のみがメッセージなどのデータにアクセス・閲覧できる暗号化方式)を使用している」と主張していたものの、これはユーザーを惹きつけるための虚偽の說明であり、実際には同プラットフォーム上のあらゆる通信データを傍受できたという。

原文:Zoom encryption claims false, watchdog alleges in lawsuit

ランサムウェア:米国のある街がハッカーの身代金要求に応じた理由【ZDNet 8/12】
コロラド州のラファイエット市は現地時間7月27日、ハッカーによるランサムウェア攻撃で市のコンピューターネットワークが暗号化され、電話サービスやEメール、オンライン決済、予約システムなどが大混乱に陥った。様々な対策やシナリオを検討した後、同市は暗号化解除のためにハッカーの要求する4万5000ドル(約480万円)の身代金を支払うことを選択。最も素早く低コストで行政サービスを復旧するための苦肉の決断であった。米国では、サイバーセキュリティに費やす予算が限られた小規模な都市へのランサムウェア攻撃が増加しつつあり、やむを得ず身代金を払うケースも増えている。

原文:Ransomware: Why one city chose to the pay the ransom after falling victim

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中村 航(なかむら・わたる)

1985年生まれ。福岡県福岡市出身。翻訳者。テクノロジーやファッション、伝統工芸、通信、ゲームなどの分野の翻訳・校正に携わる。WirelessWire Newsでは、主に5G、セキュリティ、DXなどの話題に関連する海外ニュースの収集や記事執筆を担当。趣味は海外旅行とボードゲーム。最近はMリーグとAmong Usに熱中。