「欲」の資本主義・「怒り」の社会主義 2022.05.02 共産主義や社会主義はファシズムと同様に強烈な全体主義であるが、それは国家ではなく社会の平等や公平という理想や理念に基づいている。それに対して資本主義を動かしているのは、理念よりも利益であり、全体の規律よりも個人の自由を目指す力だ。
上海のロックダウンを読み解く「まなざし」 2022.04.25 全面的に上海市が封鎖されたのは、実質的には4月1日からで、発表された当初は4月4日までということだったらしい。しかし、上海の友人と話した時には、既に二週間近く外出できない状況が続いていた。市民が持つスマホには、IDやパスポート番号とQRコードが紐付けられている。その位置情報を拾うことで、その人がどこにいて誰と会ったのかが管理される仕組みが整えられている。勝手に外出すればすぐに分かってしまい、法的措置の対象となる。そのため、今の上海の街路は人っ子一人歩いていないということだ。
私たちはなぜ過剰に消費してしまうのか 2022.03.28 そもそも私たちがものを売り買いするための道具に過ぎなかった「お金」は、なぜこんなにも私たちの人生を左右するほどになってしまったのだろうか。そしてその裏側には、どのような私たちのマインドが根底に潜んでいるのだろうか。本稿では、拙著「まなざしの革命」の第六章「貨幣」から抜粋して、そもそも経済とは一体何なのかについて確認できればと思う。
「戦争」をどう見るか 2022.02.28 世界は単純な力学で動いているわけではない上、知らない間に自分自身も何かの役割を担ってしまっていることは十分にあり得ることである。多くの人は、自分は大丈夫で、自分は絡め取られていないと思っている。だが、それが危険であることを拙著『まなざしの革命』では指摘した。今回は、特にその中から戦争の見方に関係するものを取り上げる。
欲望を創造する技術 2022.02.18 拙著『まなざしの革命 世界の見方は変えられる』第五章「広告」より、広告(マーケティング)によって作り出される消費者の欲望について論じられている節から抜粋してお届けする。
デジタル化がもたらす管理される社会 2022.02.14 本稿は、2022年1月25日に上梓された拙著『まなざしの革命 世界の見方は変えられる』第三章「平和」より、加速するデジタル化のもうひとつの側面について論じられている章の一部を抜粋してお届けする。
自由が奪われる社会 2022.02.07 2022年1月25日に上梓された拙著『まなざしの革命 世界の見方は変えられる』第二章「感染」より、ワクチン接種に関して記述されている章の一部を抜粋してお届けする。
風景異化論から捉えたパンデミック 2022.01.26 2020年4月、本サイトにて「パンデミックをつくったのは誰か」の論考を公開したが、筆者が「モノの見方をデザインする」という立場から実践研究してきた「風景異化論」という理論に基づき、今回のパンデミックについて改めて整理した。本稿では、2022年1月25日に上梓された拙著「まなざしの革命 世界の見方は変えられる」より一部抜粋しお届けする。
エリートと教養19 現代日本語考 8 思い付き日本語論「接続詞や副詞的フレーズ」 2021.05.19 日本語の特性について、折々感じていることを不機嫌でなく述べてみたいと思います。とは言っても、別段、言語学者でもなく、他の外国語を数多く熟知しているわけでもなく、文芸の専門家でもない私が、これから書いていくことの大半、あるいはすべては、すでに誰かが指摘していることの二番煎じになるでしょうけれど。
エリートと教養18 現代日本語考 7 「がぁでぇ調」のこと 2021.04.27 自らの不敏を曝け出すので、恥ずかしいが、かつて私は、現代世間で流行っている(と思った)話し方、「何々がぁ、どうとかしてぇ」の太字の部分をことさら強調する話し方が、まことに聞き苦しいと書いた。ここには、実は重大な誤認があった。この現象は、もともと「現代」のものではなかったのである。