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[先週の動き]情報端末に新製品が続々、サービスやインフラにも動き

2010.09.06

Updated by WirelessWire News編集部 on September 6, 2010, 10:00 am JST

9月に入ってもなお、うだるような暑さが続く日本列島。2010年は、観測史上で最も暑い夏として記録されることになるようだ。ワイヤレス業界も気候に負けず劣らず暑い9月を迎えたようだ。こちらも振り返ると2010年がパラダイムシフトの年として記憶に残るのかもしれない。

Galaxy Tab、Reader、新iPod--新端末の発表が続く

まずは、ハードウエアの展開から見ていこう。

201009061000-1.jpg韓国のサムスンは、Android搭載のタブレット型デバイス「Galaxy Tab」を正式に発表した(関連記事:サムスン、Android搭載タブレット「Galaxy Tab」を正式発表)。米アップルのiPadの対抗軸になる製品だ。OSにはAndroid 2.2を搭載、今後のAndroid 3.0へのアップデートにも対応予定である。3G通信とWi-Fiに対応する。7インチの画面で、iPadの半分程度に当たる380グラムという軽量さが魅力的。またiPadやiPhoneでは閲覧できないAdobe Flash Playerに対応していることも訴求点の1つになる。欧州ではボーダフォングループが10月から提供することを表明しているほか、米国でも通信事業者との交渉が進んでいる模様だ。

 

201009061000-2.jpgサムスンと同様に、Android搭載のタブレット型デバイスを東芝もアナウンスした(関連記事:東芝、Android 2.2搭載のタブレット「FOLIO 100」を発表)。こちらは、10.1インチとiPadよりも一回り大きな液晶を搭載し、iPadと同程度の重さに抑えた。OSはAndroid 2.2で、Wi-Fiに対応。3G対応モデルも投入する計画だ。2010年10月に英国での発売を予定している。

 

201009061000-3.jpgソニーは、電子書籍リーダーに新版を投入する(関連記事:ソニーが電子書籍リーダー「Reader」の新版、スマートフォン用のアプリも提供へ)。新製品は、「Reader Pocket Edition」「同Touch Edition」「同Daily Edition」の3モデル。Pocket EditionとTouch Editionは、これまでReaderを提供してこなかった日本や中国、イタリア、スペイン、オーストラリアにも販売地域を拡大する。Daily Editionは、米国で発売予定である。また、スマートフォンでReaderを使える「Mobile Edition」も今年後半に提供することをアナウンス。iPhoneとAndroid端末に対応する予定だ。

 

201009061000-4.jpg受けて立つアップルは、iPodの新製品を投入した(関連記事:アップル、iPodの新版を発表、新iPod Touchはビデオ通話も可能に)。新型になったのはiPod touch、iPod nano、iPod shuffle。iPod touchには高解像度ディスプレイの「Retina」を採用したほか、Wi-Fi経由で利用できるビデオ通話機能などを追加した。3G通信機能がないことを除けば、iPhone 4を機能的にキャッチアップしたようだ。

 

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サービスインフラの拡充、利便性を高めるサービスの充実

充実したモバイルライフを送るには、利用を支える通信サービスのインフラや、便利に使えるようなサービスも重要なファクターだ。

201009061000-5.jpgKDDIは、Androidマーケットの「au one Market」に利便性を高める機能拡張を発表した(関連記事:KDDI、Androidマーケット「au one Market」で決済とセキュリティの機能を拡張)。機能拡張で加わるのは「auかんたん決済」を使ったアプリケーションの購入機能と、「マイアプリ」機能、「au one Marketセキュアアプリ検証」サービスの3つ。auかんたん決済では、通話料などとまとめてアプリ購入代金が支払えるようになる。au one Marketセキュアアプリ検証は、KDDIがアプリを検証して合格の表示をするもの。海千山千のAndroidアプリを使う際に、安心への目安になりそうだ。

NTTドコモは、既存の携帯電話の活用を進めるソリューションを発表した(関連記事:「おサイフケータイでクーポンや会員証」--ドコモが導入障壁を下げるサービス提供へ)。おサイフケータイのシステムをASP(Application Service Provider)形式で提供する「モバイルマーケティングASPサービス」と呼ぶサービスだ。これを利用することで、おサイフケータイでクーポンや会員証などを提供したい企業が、迅速に低コストでサービスを始められるようになる。

インフラ面では、NECが発表したマイクロ波通信システム「PASOLINK」の新製品が目を引いた(関連記事:NEC、無線で基地局とコアネットを結ぶ「PASOLINK」新製品 LTEもサポート)。PASOLINKは、ケーブルの代わりにマイクロ波で高速なデータ通信を行うシステムだが、これを携帯電話事業者の基地局とコアネットワークを結ぶ回線として利用するケースが増えているという。NECではこうした需要に対応し、LTEを含む携帯電話の各方式の信号をIPパケットに変換して無線で送る機能を備えた新型のPASOLINKを投入した。海外の事業者に向けて販売する。

201009061000-6.jpgコンシューマ向けには、UQコミュニケーションズがWiMAXサービスを米国でも利用できるようにしたニュースがあった(関連記事:米国でWiMAXが使えるサービス、UQが2011年3月末まで無料で提供)。米国でClearwireが提供するWiMAXサービスと、相互に利用できるようなサービスである。2011年3月末まで、UQのユーザーで対応パソコンを持っていれば、米国のサービスエリアでは無料で接続が可能だ。

ちょっと嬉しいサービスと製品の話題もあった。KDDIは、携帯電話を紛失したときにそのおよその位置を検索できる「ケータイ探せてあんしんサービス」の料金を値下げした(関連記事:KDDI、紛失した携帯電話の検索サービスを1回105円に値下げ)。1回315円かかったパソコンなどからの検索を105円に引き下げ、利用しやすい環境を整える。併せて、今後発売するau携帯電話には「ケータイ探せてあんしんサービス」の初期設定を済ませて出荷することも発表した。いざという時、「機能はあるのに設定していないために使えない!」といった事態を防げる。話題としては小さいけれど、きめ細かなサービス対応と言える。

もうの1つ小ネタはNTTドコモのポータブル充電器の発売の話題(関連記事:NTTドコモ、FOMAもスマートフォンも充電できるポータブル充電器)。リチウムイオン充電池を内蔵するポータブル充電器で、携帯電話の充電が足りなくなったときに電力を供給してくれるもの。新製品ではiモード端末に加えて、スマートフォンの充電もできるようになった。USB端子が追加されただけといえばそれまでだが、2台持ちをしているユーザーには嬉しい周辺機器の発売だ。

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「光の道」「ホワイトスペース」に動き

総務省にもワイヤレス関連の動きがあった。これもチェックしておこう。

201009061000-7.jpg1つは、2015年ごろまでに全世帯をブロードバンド化することを目標に掲げた「光の道」構想の進展である。8月31日に、「光の道」戦略大綱をまとめた(関連記事:総務省が「光の道」戦略大綱をまとめる、モバイルブロードバンドの周波数帯を確保へ)。いくつかのパートに分かれるが、ワイヤレス関連ではFTTHの代替的役割を無線ブロードバンドシステムにも期待するとして、周波数帯域の確保に乗り出すことが明記されたことがトピック。周波数再編に向けて、11月末までにアクションプランを決定するスケジュールが示された。

もう1つは、テレビ放送などで使われていない周波数帯のホワイトスペースについて(関連記事:総務省がホワイトスペース活用に向けて推進会議を発足)。総務省は9月10日に「ホワイトスペース推進会議」の第1回会合を開催すると発表した。活用方法や技術的な問題点の検討などを進める。

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