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NTTが東京2020オリンピック・パラリンピックのゴールドパートナー契約を締結 最大の課題はサイバーセキュリティ

2015.01.26

Updated by Asako Itagaki on January 26, 2015, 19:36 pm UTC

日本電信電話株式会社(以下NTT)は東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(以下東京2020組織委員会)との間で、6年間のオリンピック日本代表・パラリンピック日本代表に関するパートナー契約を締結した。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(以下東京オリンピック・パラリンピック)のゴールドパートナー第1号となる。NTT、NTT東西、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモをはじめとするNTTグループ会社で2020 年に開催されるオリンピック・パラリンピックに通信サービスを提供する。

▼契約に調印する森喜朗・東京2020組織委員会会長と鵜浦博夫・NTT代表取締役社長
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東京2020組織委員会会長の森喜朗氏は、「東京2020ゴールドパートナー第1号決定の明るい話題で、2015年は素晴らしいスタートになったと実感している。自己ベストを目指す、多様性と調和、未来への継承目指すという3つのコンセプトからなるビジョンを掲げ、オールジャパンで準備を進めている。大会にまつわるあらゆる情報、記録を集め、日本全国と世界に瞬時に伝える通信サービスは重要な仕事であり、それを担当していただくパートナーとしてNTTに参画いただくことは心強い」と歓迎の意を述べた。

NTT代表取締役社長の鵜浦博夫氏は、「第1号ゴールドパートナーということで名誉に感じているし、その分大きな責任を感じている」と述べた。3つの決意として、「オリンピック、パラリンピックが成功裏に終わるよう万全の体制を取り、ネットワークを滞りなく疎通し万全のサイバーセキュリティを維持すること」「"おもてなし"実現のためにさまざまな産業界とのコラボレーションに取り組むこと」「オリンピックをレガシー(次世代の遺産)として残そうという取り組みを掲げる組織委員会のパートナーとして、オリンピックが次世代のレガシーとして残るような取組をしていくこと」を挙げた。

公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)副会長兼専務理事の青木剛氏は、過去に日本で開催された東京オリンピック、札幌冬季オリンピック、長野冬季オリンピックを電電公社とNTTが支援してきたことと、NTTドコモがJOCパートナーとして日本代表選手団を支援してきたことに謝意を述べた。また、「NTTのゴールドパートナ契約は大変心強い」と述べ、2020年に向けてアスリートが実力を発揮できるよう全力で取り組む決意を表明した。国際パラリンピック委員会理事・日本パラリンピック委員会委員長の山脇康氏は、「NTTにはパラリンピックを社会とさらに密接につながる機会として積極的に活用していただくことが東京パラリンピックの成功につながる」と述べ、期待を示した。

最大の課題はセキュリティ

NTTグループが提供するのは通信サービスはオリンピック大会運営に関するもの。基本的には国内だが放送などいくつかは海外と結ぶことも必要になる。「このビッグイベントのネットワーク運営をサイバーセキュリティを確保してしっかりやることがブランド価値につながる」と鵜浦社長は述べた。

また、森会長も「ソチやロンドンの組織委員会から話を聞き、最大の課題はセキュリティとサイバーテロの防止だと認識している。そうしたことにしっかり取り組んでくれる我が国の企業はどこかと考え、あと5年しかない中で(NTTを)第1号ゴールドパートナーとして発表したのは、それがオリンピック運営についてもっとも大事なことだと認識していると理解いただければと思う」と述べ、サイバーセキュリティは2020年東京オリンピック・パラリンピックの最も大きな課題であるという認識を示した。

鵜浦社長は「今回のオリンピックはクラウド型サービスが展開されるオリンピックと言われており、我々だけですべて(のセキュリティ)をカバーすることは不可能。国内外のパートナーと協力体制をきっちりつくることが重要」と、コラボレーションの重要性をあらためて強調した。

オリンピックで提供されるサービスについては、「固定、移動、無線を含めた通信サービスだが、具体的な個別サービスについてはまだ検討事項があるのので発表はこの場での差し控える」とした。また、技術的なチャレンジについては、「社内で出ているアイデアには、地方の学校のグラウンドでも子供たちがオリンピアン、パラリンピアンの競技を見ながら、リアルな100mレースのスピードを感じるようなものを見せては、といったアイデアもある。今後、我々のアイデアやパートナーのアイデアを発表する機会を設けたい」と述べた。

▼バトミントンの橋本由依選手などNTTが支援するアスリート6名も登壇。鵜浦社長は「引き続きスポーツ振興にも取り組む所存です」と述べた。
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【報道発表資料】
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 ゴールドパートナー(第1号)に決定(NTT持株)
日本電信電話株式会社との東京2020スポンサーシップ契約について (東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会)

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。