複数のBeaconで高精度に屋内位置を測定、DNPデジタルコムと岩手県立大が共同開発

2015.09.25

Updated by Naohisa Iwamoto on 9月 25, 2015, 20:06 pm JST

DNPデジタルコムと岩手県立大学は2015年9月25日、スマートフォンとBeaconの組み合わせで高精度に屋内位置を測定する技術を共同で開発し、スマートフォンアプリに組み込むためのソフトウエア開発キット(SDK)を発売したと発表した。

GPSが利用できない屋内などで測位を可能にする方法として、BLE(Bluetooth Low Energy)を使った発信機であるBLE Beaconの利用が考えられる。BLE Beaconは、安価で手軽に設置できることから屋内測位に適している。一方で、一般的に1つのBLE Beaconの電波を使ってBeaconとスマートフォンの距離を測定するため、測位精度を高めるのが難しく、安定した屋内ナビゲーションがしにくいという課題があった。

今回、DNPデジタルコムと岩手県立大学ソフトウェア情報学部ソフトウェア設計学講座は、複数のBLE Beaconの電波強度の変化を同時に計測し、高精度な測位を実現する技術を開発。ナビゲーションアプリ用のSDKに仕立てた。

電波強度の変化を正確に測定できる独自アルゴリズムにより、吹き抜けのある空間や入り組んだ構造物の中でも高い精度で測位ができるようになる。また、複数のBLE Beaconの電波強度の変化を計測することでアプリ利用者の移動する方向を自動的に判定することができるようになる。さらに、スマートフォンなどが搭載する電子コンパスを使わずに測位できるため、端末をカバンやポケットに入れたままでも利用が可能で、「ながらスマホ」の防止にも役立つと見込む。Beaconの設置場所を決めるための事前調査などの作業負荷を軽減する効果もあるという。

SDKのライセンス費用は、iOS/Androidともに1つのナビゲーションアプリに対して、年間50万円。すでに駅などの公共交通施設向けナビゲーションアプリでの採用が決定しているほか、大型ショッピングセンターなどにも提供する計画だ。DNPデジタルコムでは、SDKと関連サービスで2016年度に年間3億円の売上を目指す。

【報道発表資料】
DNPデジタルコムと岩手県立大学 ナビゲーションアプリ用、屋内測位機能のソフトウェア開発キット(SDK)を共同開発

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。

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